観光SDGs 歴史を守り、世界に発信
新潟古町には遊女がいた。一番古い文献は「諸国色里案内」で貞享5年1688年といわれている。「同国にいがた(新潟)、なるほどゆたかなるみなと(豊かな湊)にて、小うた(小唄)、しゃみせん(三味線)ありしゆらひ(集礼)百文三百文までなり」
集礼とは江戸時代に主に関西で用いられた語で、特に遊里での揚代以外の諸費用をさして使われたそうです。
つまり新潟「旧新潟町」は湊町として栄えており、小唄や三味線で客をもてなす遊女がいた。遊女へのご祝儀は100から300文まで。
最近は新潟古町100選という本が出版された。ガイドブック的な要素を100選という形でまとめたものになっている。写真もきれいで見る人を魅了する。
新潟市といえばなかなか観光とイメージがない。しかし観光資源はかなりある。文化的な一面ではかなり可能性のある地域である。また力を入れている人が多い。京都のような伝統行事、特別公開、ライトアップ、アート文化鑑賞、グルメ等の分野で毎日どこかしらで催し物があるまでいかないが、プラットフォームを作って見えるかしていくとかなりボリュームがあるのではないか。古町は日本3大花街であり可能性としてはかなりある。
日本政府環境局の調査では2019年夏には3188万人の訪日外国人がいてコロナで0になった。地域別にみると2019年は中国が一番である。いかに中国人が日本に注目しているかがわかる。2019年訪日外国人消費額が4兆8000億円。
訪日外国人の旅行者数の増加要因として実質GDP、為替レート、ビザ免除対象等の要因があると考えられる。現在為替レートは150円台である。ドルを買うのにはお金がかかるが、ドルを円に換えるのには負担が軽くなる。インバウンド需要は2012年は1.1兆円だったものが2019年4.8兆円、政府目標は2026年4000万人、2030年5000万人、2027年に8兆円2033年10兆円に達すると予想されている。
これから古町にインバウンド訪日外国人を呼び込める可能性を探っていきたい。現在はほとんど県内地元客や県外客である。イベントをかなりの頻度で開催しており、新潟屈指の商店街といってよい。万代よりも年齢層は上だが、確実に県内客は来る。
駅周辺の再開発が入っており、バスが南北でつながり利便性が増している。ビックスワンやエコスタジアム等から古町まで一直線につながる。COCOLO新潟も開業して駅周辺は活気づいている。しかしCOCOLO新潟は若者向けや新潟の地元製菓企業のスペシャルテナントのようなものだ。そういったところになく古町にあるのは文化である。日本文化、和文化を感じてもらうには文化を前面に出すと訪日外国人は食いついてくるかもしれない。