マイレビューNo. 571

女性だから…という自分の中の当たり前に気づいてみることがスタート

みなさんこんにちは。

SDGsを経済の観点から捉えた記事を主にUPしています。eSです。

男性優位の慣習が今でも根強いパキスタン北西部の町では、女の子は人前で肌を露出したり、一人で外出したりすることは許されないそうです。男性より優位に立ってはいけないとされているので多くの女の子は知識をつけることを許されずにいるので学校に通えず、読み書きもできません。そんなパキスタン北部で2012年通学バスに乗っていた当時15歳の少女がパキスタン・タリバーン運動の男に銃撃されました。頭と首に銃弾を受けた少女は、手術で奇跡的に一命をとりとめ、治療と命の安全確保のためにパキスタンからイギリスの病院に移されました。

少女の名はマララ・ユスフザイさん。女性や子供への人権のための活動を続けていられる方です。

マララさんは教育者の父親のおかげでパキスタン北部ではとても少数派ではありましたが学校に通うことができた女性でした。2007年、町を占拠したタリバーン運動(TTP)は女性が教育を受ける権利を完全に否定、学校を次々と爆破しました。その運動によりマララさんも学校に通えなくなりました。マララさんは学校に戻りたいと、インターネット(主にブログ)を通してパキスタンの現状を訴え続けました。マララさんのブログはメディアで取り上げられ、とても大きな反響をよびました。その結果、小さな少女が命を狙われるという現実を生みました。

男性優位の国では女の子が学校に通えない理由はいくつもあります。マララさんが生まれた町のように、慣習的思想的に「女性は教育を受けるべきではない」と考えている地域が存在します。また、「家事をするのに教育は役に立たない」とか、「早く結婚して家を守るべきだ」という差別意識を持つ人々もいます。そして、アフリカなどがそうですが、貧困で金銭的な余裕がない場合、「男の子を優先的に学校へ通わせる」という家庭の事情もあります。「女の子だから」という理由で学校に行けなかったり、たとえ行けたとしても初等教育のみで、中等教育や高等教育には進めない。そんな国や地域が、世界にはまだまだたくさんあります。

マララさんは回復後もイギリスの高校で学びながら、女性や子どもの人権のための活動を続け、2014年に史上最年少(当時17歳)でノーベル平和賞を受賞しました。受賞理由は「女子教育を広める活動」を続けていたからです。

日本では、「女の子だから学校に行けない」ということはありませんが、4年制大学への進学率は男子の方が高いですし、何よりも社会に出てからの格差がとても大きいです。日本のイコールペイデイは2023年は428日でした。この数字は2022年の11日に男女が働き始めて、男性が1年間で手にした金額を女性は428日まで働いてようやくてにできるということです。家事や育児や介護はどちらかというと女性の仕事という考え方も残っているようですし、企業のトップや国会議員など影響力があり責任の大きい立場に立つ女性の割合も日本は世界の国の中ではとても低いです。

女性と男性は主に肉体的に生物学的性差があるのは事実です。だからと言って社会的性差という【女性(男性)の社会の中での役割】や【女性は(男性は)こうあるべきだ】といった考え方は、時代や人間がつくるものだと思います。社会的性差いわゆるジェンダーは時代によって、文化によって変化するものです。

まずは自分の中にどのような「当たり前」があるのかを一人一人が意識を向け、さらに時代にあった考え方の存在へと変化してみることが、ジェンダーを考えるきっかけにつながっていくとおもいます。

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