SDGs特選コラムNo. 909

ゴルフは自然の中のスポーツか⁉SDGsに貢献するためのエコフレンドリーな取り組み

ゴルフは、その歴史と伝統に裏打ちされた洗練されたスポーツですが、近年では環境への影響を考慮した持続可能な取り組みが求められています。
この記事では、ゴルフ業界がどのようにして自然と調和し、エコフレンドリーなスポーツ文化を築いているのかを掘り下げます。

ゴルフ場の水と自然を保護する

多くのゴルフ場では、環境への配慮として水資源の管理が重要視されています。具体的には、灌漑システムの効率化を図ることで、使う水の量を大幅に削減しています。

また、生物多様性の保護を目的とした取り組みも進められており、敷地内に自然保護区を設けることで、地域固有の植物や動物たちが生息できる環境を維持しようと努めています。

さらに、化学的な農薬や肥料の使用を減らし、有機または自然由来の代替品を用いることで、土壌や周辺の自然環境への負担を軽減しています。

例えば、複数のゴルフ場を運営する太平洋クラブはSDGs達成に向けて多角的な取り組みを進めています。他のスポーツ活動やクラブ運営にも応用できる内容もあるので、主な活動をみてみましょう。

環境保全:節水機器やLED照明の導入、エコ洗剤の使用、環境配慮型農薬の使用などを通じて資源の使用効率を高め、エネルギー消費を削減しています。また、発電設備の導入や植樹活動も行っており、持続可能な環境管理を実施しています。

循環型社会の推進:廃棄品の再利用、カイロや食用油のリサイクル、ペーパーレス推進、脱プラスチック政策を実施しています。

地域経済との連携:地産地消の推進を通じて地域の食材を積極的に使用し、地域経済の活性化に貢献しています。

社会的包摂:LGBTQポリシーの制定やジェンダーレス製品の採用、外国人やシニア層の雇用推進を行い、多様な背景を持つ人々が働きやすい環境を提供しています。

健康と福祉の促進:心身の健康増進を図り、食品ロス対策や働き方改革を推進することで、従業員の健康と幸福を支えています。

ゴルフ用具の持続可能な製造

ゴルフ用具、特にゴルフボールとクラブの製造においても、環境への影響が考慮されています。

リサイクル素材を活用した製品が増えており、例えば古いプラスティックボトルから再生されたポリエステルを使用したゴルフウェアが登場しています。

また、ゴルフボールについても、バイオベース素材や生分解性の高い素材を使用することで、製品の寿命が尽きた後の環境への影響を減らす試みが行われています。

例えば、杜仲茶の木から抽出された原料「トチュウエラストマー®」を使用した製品が開発されました。

この天然由来の素材は、ゴルフボールのカバーに必要な耐衝撃性や引張特性、耐久性を提供しつつ、低炭素化の観点からも環境に優しい選択とされています。

製品の全ライフサイクルを通じて環境保護を考慮に入れることは、より持続可能なスポーツの実現に貢献しているといえるでしょう。

ゴルフ大会の持続可能性向上への取り組み

国際的なゴルフトーナメントでは、環境に優しく地域に配慮したイベント運営が強調されています。カーボンフットプリントの低減、リサイクルの促進、ローカルサプライヤーからの購入による地域経済の支援などがあります。

例えば、大会主催者は、エネルギー消費を減らすために太陽光発電を利用したり、参加者に対して公共交通の利用を推奨するなどが挙げられます。

近年の努力の結果、ゴルフ大会もSDGs目標達成に貢献しているイベントとして位置づけられつつあります。

例えば、全英オープンでは、スポーツイベントのサステナビリティを向上させるために幅広い取り組みを行っています。

飲食部門においては地元で倫理的に作られた飲食物を提供するサプライヤーを積極的に採用しています。

また、廃棄物の管理にも配慮し、ゴミの分別とリサイクルを推進し、埋め立てを最小限に抑えるための材質を使用しています。

さらに、自然保護にも力を入れており、大会が行われるリンクスコースの自然なランドスケープを保ちながら、野生生物の保護にも最大限の配慮をしています。

観戦者にも下記のように協力を呼びかけています。

  • 可能な限り、公共交通機関、もしくはカーシェアリングを利用する。
  • ポイ捨てはせずに、リサイクルの分別をする。
  • オフィシャルコースアクセスポイントとされている場所を歩き、壊れやすいような場所を踏みつぶさない。
  • 地産地消を楽しむように心がける。

以上のような取り組みを通じて、全英オープンは環境にやさしいサステナブルなイベントの開催にコミットしています。

他にも、ゼロウェイストイニシアティブを推進した『ウェイストマネジメント・フェニックスオープン』は、すべての廃棄物をリサイクル、コンポスト、またはエネルギー回収に回すことを目標にし、カーボンニュートラルな運営を実現しています。

DPワールドツアーでは、随所に給水ステーションを設けることで、ペットボトル入りの水の販売を禁止しプラスチックごみの削減をするなど、様々な大会でエコフレンドリーな取り組みが行われています。

まとめ:ゴルフと持続可能性の未来

ゴルフ業界のエコフレンドリーな取り組みは、ただ環境を守るだけでなく、スポーツとしてのゴルフをより魅力的なものに変えています。

ゴルフ場の美しい自然を次世代にも引き継ぐためには、持続可能な管理が不可欠です。また、環境への配慮を重視することで、ゴルフ業界全体のイメージ向上にも繋がり、より多くの人々がこのスポーツを楽しむきっかけにもなります。

これからもゴルフ業界は、持続可能な方法で自然と共存する道を模索し続けることでしょう。

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