地域・国No. 433

世界一幸せな国フィンランドの仕組み

みなさんこんにちは。

SDGsを経済の観点から捉えた記事を主にUPしています。eSです。

世界一幸福な国と言われているフィンランド。14年ほど前に私も1度ですがフィンランド.ノルーウェイ.デンマークへと旅で訪れました。ムーミンのモデルになっていると聞いていたのでお腹が前にぽっこりでてる人が多い街の人たちに本当にムーミンみたいなんて癒やされたのを覚えています。

なぜフィンランドは7年連続で世界一幸せなのか

なぜフィンランドは7年連続で世界一幸せなのかイメージ画像

国連の世界幸福度報告書で、フィンランドは2018年から7年連続で1位を獲得しています。一方、日本は47位(2024年)という結果です。この圧倒的な差はどこから生まれるのでしょうか。

一体いつからここまで幸福度に日本と差がついたのか旅をした14年前はただただ消費税が高いよ。とだけ前準備で聞かされていたようなそんな気がします。

高税負担でも納得できる理由:完全無償化教育システム

税金に関しては国税は7.7161.96%ですのでそこまで日本と大きな差がありませんが、消費税は24%、品物によって変わるので、書籍や医療品は10%、食品は14%と優遇されるものもありますが、それでも日本の消費税10%と比べたら、倍以上なのであまりにも高いという感覚です。住民税は19%前後と日本の約2倍所得税社会保険料の税もあります。

ここの部分だけで考えるとそんな税金の高い国には住みたくない!と思いそうですが国民がそうは思っていません。

フィンランドの税制は確かに高負担です。しかし、国民が納得している理由があります。

教育の完全無償化が最大のポイントです。小学校から大学まで授業料は一切かかりません。さらに、小中学校では教科書、ノート、筆記用具まで全て支給されます。高等教育では学生手当として月額約6万円が支給され、アルバイトをしなくても勉強に集中できる環境が整っています。

これにより、家庭の経済状況に関係なく、誰もが平等に高品質な教育を受けられます。PISAテストでは常に上位をキープし、世界トップクラスの教育水準を維持しています。

世界最先進のジェンダー平等社会

フィンランドは1906年、世界で初めて女性に完全な参政権を認めた国です。現在の国会議員200名中91名が女性で、女性議員率は45.5%と世界最高レベルです。

2019年には当時34歳のサンナ・マリン氏が世界最年少の女性首相に就任し、閣僚の多くも女性が占めました。このジェンダー平等の実現により、多様な視点が政策に反映され、社会全体の満足度向上につながっています。女性活躍は世界的に見てもとても有名です。

革新的な環境保護システム:デポジット制度

環境保護への取り組みも注目すべき点です。フィンランドには「デポジット制度」があります。飲料容器(ペットボトル、缶、瓶)を購入時に預り金を払い、空き容器をスーパーに返却すると預り金が戻ってくる仕組みです。

この制度により、容器回収率は95%以上を達成。子どもたちも環境保護に参加でき、お小遣い稼ぎにもなります。1日4000円程度稼ぐことも可能で、楽しみながら環境保護意識が育まれています。

世界最高水準の社会保障制度

高い税負担の見返りとして、充実した社会保障があります。

医療費:基本的に無料(一部自己負担あり) 失業給付:最大500日間、給与の60-70%を保障 育児支援:育児休暇は最大158日、給与の約70%を支給 高齢者支援:年金制度が充実し、老後の心配が不要。

これらにより、国民は将来への不安を持たず、現在の生活を楽しむことができます。

SDGsの目標の項目にあるものがほぼフィンランドでは国民と政治と経済運動がしっかりと両輪で回っているように印象を受けます。税金高くても、老後のあとの心配もなく生き抜ける。そんなシステムにより国民の幸福度が上がり続けています。

「森の国」が実践する持続可能な経済

フィンランドの森のイメージ画像

フィンランドは国土の75%が森林に覆われています。この豊かな森林資源を持続可能な方法で活用し、林業、製紙業、木材加工業が経済の柱となっています。

また、再生可能エネルギーの活用も積極的です。風力、水力、バイオエネルギーの比率を高め、2035年までにカーボンニュートラル達成を目指しています。経済成長と環境保護を両立させる「グリーン経済」のモデルケースとして世界から注目されています。

デジタル先進国としての取り組み

フィンランドはデジタル化でも世界をリードしています。行政手続きの99%がオンライン化されており、国民は時間と労力を大幅に節約できます。

教育現場でも1人1台のデバイス配布が早期に実現され、デジタルリテラシー教育に力を入れています。これにより、若い世代が将来のデジタル社会で活躍するスキルを身につけています。

日本への示唆:持続可能な社会への転換

フィンランドの成功から、日本が学べることは多くあります。

  1. 教育投資の重要性:人的資本への投資が長期的な国力向上につながる
  2. 多様性の価値:ジェンダー平等が社会の創造性と生産性を高める
  3. 環境との共生:短期的な経済利益より長期的な持続可能性を重視
  4. 高負担高福祉の選択:税負担と引き換えに安心できる社会システムを構築

わたしたちにできること

フィンランドの成功は一朝一夕で築かれたものではありません。国民一人ひとりの意識と行動の積み重ねです。

例えば選挙での投票、環境に配慮した消費行動、多様性を尊重する価値観の実践など、小さな行動の積み重ねが、やがて社会全体を変える大きな力になります。

フィンランドのように、経済発展と環境保護、個人の幸福と社会の持続可能性を両立させる社会、世界一幸せな国から

世界を変える大きなヒントがあるのかもしれません。全ては新しい仕組みですね。

(2025年9月加筆)


参考サイト

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