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SDGsの取り組みに
必要なことをパッケージ。
取り組みを「見せる化」で推進
インフォコム株式会社

企業プロフィール
1983年設立。従業員数(639名(単体) 1,290名(連結)(2022年9月末現在)
企業、医薬・医療機関、介護事業者や公共、教育研究機関等に対する情報システムの企画・開発・運用・管理等のITサービスの提供のほか、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」等も手掛ける。SDGsの取り組みを「見せる化」して推進を支援するサービス「るかっと.ソーシャルメーター(Loookat socialmeter)」を2022年7月にサービス開始。

サステイナブルな取り組みについて

環境配慮による紙の帳票の電子化などに応じた様々なシステム、医療業務をサポートするシステムなどITを生かした取り組みが多彩。一方で、東日本大震災の被災地・宮城県岩沼市に「継続的な復興支援」を目的として建てられた〚岩沼「みんなの家」by infocom〛では、地元の人に愛される地域コミュニティ活動も行っている。

サステナビリティのページ https://www.infocom.co.jp/ja/sustainability.html

企業のSDGsの取り組みについて、「何から始めたらいいのか」「どうやって決めるのか」「どう発信するのか」など具体的になると進まないケースは多い。そんな悩みをサポートするサービスが「るかっと.ソーシャルメーター(Loookat socialmeter)」。開発、運営するインフォコム株式会社サービスビジネス事業本部デジタル・サステナビリティ事業部の長内さんに、開発経緯や今後の展開についてお聞きしました。

「危機期管理」の分野でできることを探していた延長で始まった

るかっと.ソーシャルメーターの特徴について教えてください

(長内さん)
サステイナブルな取り組みの目標の設定とその進捗管理をするWebサービスになります。
基本的な会社業務として、定めた目標に対して進捗を管理し報告する、ということをされていると思いますが、サステイナビリティや社会貢献に特化して管理、SDGsを取り組んでもらうためのサービスです。

どのような経緯から始められたのでしょうか?

(長内さん)
立ち上げ時の話については、サービスを立ち上げた上司から聞いた話になります。
もともと危機管理サービス事業に関わっており、阪神淡路大震災から始まって、東日本大震災があった後に、危機管理の分野でもっとできることを探そうという意識が強くなったといいます。
その頃、国際会議にも参加し 「SDGs」を仙台防災会議で知り、大きな可能性を感じたということでした。

災害は分け隔てなく襲いかかってきますが、その対応については国や都道府県、企業など分けて考えられているところがあり、連携することが当時の課題でした。そのため「誰一人取り残さない」と打ち出しをしていた「SDGs」がすごくいいなと思ったということです。
さらに時代の流れとして、企業がSDGsを取り組みだしてはいましたが、SDGsのロゴ使用や、ホームページで取り組みを発信されていても、実際の企業の社員の方とお話をすると、「いや、ホームページに載っているみたいだけど、ちょっと分からなくて…」というようなことを言われて、社員の方が結構取り残されているのではと感じたようです。

そこで、みんなで取り組んでいけるような仕組みが必要と感じてアイデアが生まれたということです。

使い方は要望に応じて広がり始めている

サービス開始されてからの反響はいかがでしょうか?

(長内さん)
企業の方でSDGsやサステイナビリティの進め方に困っていらっしゃる方が多く、こういったものがあると「うれしい」というお声をいただいています。
一番はやはり具体的な取り決めに関わること。
まだ決められないというような声が非常に多いのですが、「るかっと.ソーシャルメーター」の中で取り組むテンプレート(フォーマットみたいなもの)を準備しておりまして、そこに対して、取り組みやすくしてくれるのではと興味を示されることが多いです。

▲テンプレートの選択画面イメージ

SDGsに取り組むことを支援するために考案したサービスですが、別の用途についてのご相談もあります。
例えばコンサルティング企業の方が、お客様のコンサルティング後に、取り組みを一緒に共有していくために使いたいといったことや、教育系のセミナーをする会社さんから、セミナー後の活動も確認できるように使いたいというようなこともいただいています。

導入いただいている団体さんの例では、SDGsの進め方をある程度、自社組織の中で作り、取り組み内容は作られたのですが、それをどのようにして組織の中で運用するか、あとはその担当を一人ずつに割り振るか、実績をどういうふうに集計していくか?というところで悩まれていました。
そこに対して「るかっと.ソーシャルメーター」では、組織階層を作り、それぞれにやってもらうKPIみたいなものを紐づけることができますので、導入に至ったことがありました。

また、取り組んだ内容について外部に発信していきたいという要望もありました。そこで「るかっと.ソーシャルメーター」の中に蓄積された取り組みの成果をご利用いただいている会社様のホームページや、LookatのWebサイトへ連携し発信するという機能を現在開発中です。やはりサステイナブルな発信となると、統合報告書やサステイナブルレポートが最初に思い浮かぶと思いますが、これらは作るのも大変ですし、一年に一回の更新ではスピード感が遅いと感じられている会社様も多いかと思います。そのような場合に「るかっと.ソーシャルメーター」からスムーズに最新の情報を発信できるこの機能は役立つ機能になると思います。

要望に応じて機能が増えているのでしょうか?

(長内さん)
そうですね。もともと進捗管理みたいなところから始まっていましたが、ベータ版を出してから使っていただいた方にヒアリングをさせていただいて、その中で発信する機能が加えられました。

企業それぞれのサステイナビリティがあり、「これが正解」というものがないだけに、取り組んでいるけれども、自信満々に言いづらい。と思われる会社さんが多いようです。年に一回のレポートを作るのが大変だけれども、カジュアルに発信できたり、頻度上げていくなどができるように。
そういった機能があれば嬉しいんじゃないかという仮説で、機能がどんどん増えている、今開発中というようなイメージですね。

まずは興味あることで「自分ごと化」
サステイナブルは案外身近なところにある

参加者同士のコラボやマッチングサービスも進められているのですか?

(長内さん)
はい。まだ立ち上げたばかりなのですが(2023年4月現在)ルカットパートナーズというwebサービスとは別の形にはなります。
サステイナビリティや、持続環境に貢献する製品について、それを欲してくれている人にアピールすることがうまくできていない企業の方が多いと感じ、そういった方々に、パートナーシップを組んでもらって、コミュニティのような形で自社の取り組み方の共有ができるコミュニティを作っていけたらということで始めています。まだこれからですが…。

ただ本当に、サステイナビリティ、CSRの担当者の方も答えがない中で、ご自分のやっていることが合っているのか不安を持たれる方は多いので、共有できるお悩み事などお話をすることで、自社に持って帰れる良い取り組み方、アイディアを出す機会を作れるようにしたいですね。

現状の課題点はありますか?

(長内さん)
多くの企業が、「るかっと.ソーシャルメーター」の進捗管理をするサービスを使っていく段階に到達していない点です。
SDGsの認知度が高まり、具体的な取り組みを進める上で、このサービスが必要になると踏んでいたのですが、イメージしていたより現状は少ないです。

社員の一人一人の浸透が難しいというような声もありますが、では一人一人には何をどのようにやってもらおうというアクションまで各企業落ちてきていないというところが、現状なのかなと思っています。
結局、企業内で何に取り組んでいったらいいのか、自社が影響を大きく出せる分野がどういうところなのかなど考えでいただくしかないんですね…。

そこに対して研修だったり、勉強会だったり、コンサルティングの会社さんと組んで意識を醸成してもらって、その意識を続けていくために「るかっと.ソーシャルメーター」を使ってもらうというような形を模索をしているところですね。

具体的なアクションにつながるポイントはありますか?

(長内さん)
やっぱり「自分ごと化」というのが大事なのかなと考えています。
自分の興味がある分野のことを自分の言葉で、何が問題か、何をしたいかなど語れるものがあるかどうか。
自分の興味があるものだと自発的に調べて進むと思います。ごく身近な取り組みから初めてもらい、その先に知人や会社の同僚などに話を広げて、そこから会社全体への取り組みに広げていく。まずはその取っ掛かりですね。

「サステイナブルな取り組みを何かされていますか?」とか「SDGsのゴールに興味ありますか?」と言われると、そこまで考えたことないですっていう方が多いと思うのですが、取り組みをしたことないって方ってそうそういらっしゃらないのではと思っています。

本当に簡単なこと、自分が興味あることが「実はサステイナブルにつながることだった」ということは多いのではないかと思っています。
実はこれがサステイナブルです、とわかるような入口、そこから広げてあげることができるようなことも今後はしていけたらいいと思います。

個人の方も利用できるのでしょうか?

(長内さん)
はい。個人向けは無料で使えるように開放しているので、アカウント作ってもらうと利用可能です。

ただ必要に駆られて取り組む、どんどん進めていけるのは企業対象と思います。現状をサポートできるものが「るかっと.ソーシャルメーター」にあると思っているので、企業の方には多く利用いただきたいです。

▲取り組みの改善点を話し合うイメージ

最初に踏み出せるきっかけづくりもパッケージに

今後新しく展開されるものなどありますか?

(長内さん)
機能的なところでいうと、取り組みがうまくいっていない場合、例えば現状の数値があまり良いものじゃなかったとしても、それ見せて、そこから改善して行く過程を見せてもらうことを促進しています。良い部分、悪い部分も全体的に正直に見せる。
「るかっと.ソーシャルメーター」の取り組んだ内容を発信する機能を使って実施していただくとステークホルダーの気持ちに響くところがあると思っています。

あとはイベントの体験型で広げていきたいなと考えています。 勉強会やセミナーを受けると結構気持ちが高まってモチベーション上がりますが、そこで終わってしまわないようにすぐに「るかっと.ソーシャルメーター」でその勉強会の中で決めたこと、考えた取り組みの目標を定めて見るなど。
興味があると思ったことをまず調べてみることに進む際のツールに使うなどもしていきたいです。

コンサルティング企業、教育系企業さんとの協業も進めていて、入口部分のサービスをパッケージすることも考えています。

これから取り組みをされる方へ向けてメッセージがあればお願いします

繰り返しになりますがやはり身近なとか、本当に興味がある、といったところにまず手を出してみることが大事だと感じています。
例えば電気を消してみる、エコバッグ持ってみるなどでもいいと思います。取り組みをまずやってみるということですね。

ビジネスとして、社会課題を解決できる事業を考えていらっしゃる方も同様で、やはり自分の興味があるところ、手の届くところから。
あとは仲間が大事になってくると思うので、自分が興味があることに関係する人とコミュニケーションして話してみると踏み出せる何が生まれるのではと思います。

あまり難しく考えず、一人よりも二人三人で話すと、アイデアやいい取り組みなどは出てくるかなと。同じ気持ちを持っている人はいるはずなんです。
そんな話ができる場所づくりも課題になりますが…。

まず何からやればいいのかなっていうような方、0から探すのが難しい場合、取り組みリストを出している機関もあるので参考になると思います。

るかっと.ソーシャルメーター(Lookat socialmeter)
https://lookat-sdgs.com/lookatsocialmeter/

インフォコム株式会社
https://www.infocom.co.jp/

最新ニュースリリース
https://www.infocom.co.jp/ja/news.html

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編集部

TSUNAGOOD編集部です。サイト編集・運営を担当しています。