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植物工場の成長と希望

世界の人口は、産業革命後、2050 年には92 億人に達すると予想されています。その中で人口の8割を発展途上国が占めるとされており、この発展途上国においても先進国同様少子高齢化が進んでいきます。

人口の増加が起これば、飢餓、栄養不良など様々な問題がより深刻なものとなるため、これらの食糧問題に対して、食料の大量増産が求められ、化学的に合成された農薬の使用が増加していくのではないかと世界的に危惧されています。

食糧は栽培地の減少もありよりその重要性が高まっています。そこで、現在注目され始めている施設が「植物工場」です。

植物工場とは

建物内で温度、光、二酸化炭素濃度などを制御し、計画的に植物の生産を行う施設です。この植物工場では、LEDライトの普及によるコスト低減により、人工光を使った植物工場が流行りはじめています。

LEDを使った植物工場

人工の光のみで光合成を行うため、光を調整することにより野菜の機能成分(ビタミンなど)の向上や食感の変化が可能となっています。また、太陽光を利用せずに栽培を行うため、天候の影響を受けず、気候変動による異常気象に対しても強く安定した栽培が可能です。さらには、立体栽培が可能である点も特徴として上げられていて、土地面積の少ない日本で会っても有効な施設であると考えられています。

さらには植物工場内でエネルギーを循環利用する試み

近年では盛んに取り組まれており、野菜を育てた水を魚などの飼育に使い、その魚の糞などを栄養として野菜を育てるなどの新しい工場の形も考えられています。これにより、野菜だけでなく魚や家畜なども無駄なエネルギーを極力算出させずにそだてることが可能になっていくのではないでしょうか。

現在、植物工場ではリーフレタス、ルッコラなどの水耕栽培可能な野菜が主流となっており野菜の種類は少なく限られていますが今後、土地を必要とせず安定した植物の栽培が行える植物工場の需要が高まることにより様々な野菜が安定した価格で私たちの家庭にやってくる日が来るかも知れません。

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