折れたバットでSDGS!野球界で進められている取り組みについて解説
日本で最も愛されているスポーツのひとつが野球です。野球は多くの人を夢中にさせ、感動させてくれます。野球では、様々な道具を使用しゲームが進められますが、その中でも今回注目したい道具が木製バットです。木製バットを折りながらもヒットやホームランを打つ選手の姿は、見ている私たちを熱狂させるシーンのひとつといえます。
では、この時に折れたバットや、使用不能となったバットは、その後、どうなるのでしょうか。実は現在、このような折れたバットなどを再利用する動きが野球界に広がっています。今回は、野球に必須な道具のひとつである、バットのその後について解説をします。
木製バットの素材と年間の消費量
木製バットの原料として使用される素材は複数です。一般的には、アオタモやメイプル、アッシュ、バーチなどの木材が使用されています。使用される木材によって、強度や握り心地、振りやすさなどが変化します。一流選手になればなるほど、木製バットの素材や加工にこだわりがあるようです。
正確な数字は把握ができませんが、木製バットの年間消費量は数十万本以上あるといわれています。野球人気が高い国では、特に木製バットの消費が激しいようですが、プロを中心として、折れた木製バットの再利用が進んでいます。
木製バットのリサイクルやアップサイクルの取り組み
一部のスポーツメーカーや企業によっては、折れたり使用済となった木製バットを回収し、新たな商品に生まれ変わらせる取り組みを行なっています。木製バットのリサイクル品、アップサイクル品の例として、以下のようなものが挙げられます。
・家具など
折れた木製バットを使用し、テーブルや椅子といった日常で使用するための家財に再利用されることもあります。木製バットならではの形や木目などを活かし、特徴的な家具が製造されています。
・小物
木製バットの端材を利用し、箸やペン、アクセサリーなどが作成されることもあります。特に野球ファンにとっては、使用された木製バットから作成された小物は人気があります。
・記念品
折れたバットを利用して記念品を作る動きもあります。卒団や卒業、結婚式などの特別な記念品として贈られるケースもあり、野球愛好家からは人気のある再利用品です。
・再生利用
折れた木材バットを使用し、新たなバットの部品としたり、素材を再利用することがあります。木材という限られた資源を有効活用することが目的です。
木製バットの再利用の流れ
折れたり使用不能となった木製バットは、自治体にもよりますが、基本的に燃えるゴミとして処分可能です。しかし、一部ではありますが、スポーツショップや、自治体、または企業が積極的に回収をしています。
回収された木製バットは、先述したようにリサイクルやアップサイクルされるため、そこまでハードルが高くなければ、木製バットをゴミとして処分するのではなく、新たな活躍の場を与えてあげることも選択のひとつとなることが今後は期待されます。
まとめ
今回は折れたり使用不能となった使用済みの木製バットの再利用に関して解説を行いました。この取り組みは、まだまだ普及段階ですが、今後、このような取り組みが増えることで、持続可能な社会の実現に一歩前進することが期待されています。
参照サイト
https://noharm.or.jp/practice/hyozaemon/
https://prtimes.jp/story/detail/dxOd0RfYzer
https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20230824-OYO1T50016/
https://tai-spo.com/f/woodbat_material