海の豊かさを守ろう!話題のサステイナブナブルシーフードとは?
SDGs開発目標14「海の豊かさを守ろう」は、「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。」ことをテーマに、10個のターゲットで構成された目標です。
なぜ私たちは「海の豊かさを守ろう」を目指さなければならないのでしょうか。
大きな問題のひとつが海洋汚染です。
とりわけ、海へのプラスチック投棄は深刻で、2050年までに魚の量を上回るほどだと言われています。今現在、美しい景観がプラスチックをはじめとするゴミのせいで台無しになったり、魚がエサだと勘違いしてプラスチックを食べてしまうなどの被害が起きています。
海洋資源が破壊されて枯渇していく現状に歯止めをかけ、現状を変えていくために国連を始め、世界各国が保全に取り組んでいます。
内閣府によると、政府はSDGs14に関連する取り組みを84個掲げています。
低環境負荷養殖技術や人工種苗育成技術を開発したり、水産資源を育成する藻場・干潟の管理・保全を推進したりするなどがその一例として挙げられます。
その一方で、政府や日本各地の自治体が行なっている取り組みは専門的なものが多く、一般人である私たちにとってはなじみがないものが多いです。
そこで今回は、より簡単で、分かりやすく、身近な取り組みのひとつをご紹介します。
専門的な知識を持っていなくても、小学生から大人まで「海の豊かさを守りたい」という思いを持っている方々が取り組みを知るきっかけになると幸いです。
「サステイナブル・シーフード」とは
「サステイナブル・シーフード」とは何か知っていますか?
水産養殖管理協議会(ASC)によると、将来もお魚を食べ続けていくことができるように、水産資源や環境に配慮し適切に管理されたMSC認証を取得した漁業で獲られた水産物、あるいは環境と社会への影響を最小限に抑えたASC認証を取得した養殖場で育てられた水産物(https://jp.asc-aqua.org/what-we-do/sustainable-seafood/)を指します。
ずっと安心安全な魚を食べ続けていけるよう、わたしたちができる1つの方法が、このMSCやASCラベルのついたサステナブル・シーフードを選ぶことです。
サステナブル・シーフードを積極的に選ぶことが、海洋資源を守ることにつながります。
「サステイナブル・シーフード」を提供している企業の取り組み
実際にサステイナブル・シーフードを使用した商品を買える、食べられるお店はたくさんあります!
セブン&アイ・ホールディングス
「セブンイレブン」や「イトーヨーカドー」でお馴染みのセブン&アイ・ホールディングスでは、サステナブル・シーフードを積極的に調達しています。
環境に配慮した責任ある漁業・養殖業で生産された水産物の証であるMSC・ASC認証の商品の取り扱いを強化し、その一環として2022年にはCoC認証を取得しました。
CoC認証とは、認証水産物の製造・加工・流通まで、すべての過程で非認証の水産物と混ざらないよう適切に管理していることを認証する制度のことです。
イトーヨーカドー・ヨークベニマル・ヨークで販売している「生アトランティックサーモン」は、ノルウェーの生産者から中間の加工・流通業者、セブン&アイまでが本気でサステナブルな調達に取り組んだASC認証のサーモンです。
ぜひ、立ち寄った際には手にとってみてくださいね。
パナソニック株式会社
パナソニック株式会社は、日本で初めて社員食堂に継続的な「サステナブル・シーフード」の提供を開始しました。
この取り組みの一番の目的は、水産資源の現状や海の豊かさを守るMSC認証食材の重要性を社員に伝えることを通して、消費行動を変革し、持続可能な社会作りに貢献すること。
MSC認証食材入りのメニューは人気を博しており、ほぼ毎回、約3割の社員がこのメニューを選んでいます。
私たちが「海の豊かさを守る」ためにできること
島国である日本に暮らす私たちにとって、新鮮なお魚などの海洋資源はとても身近なものですが、それは当たり前のことではありません。
将来もお魚を食べ続けていくことができるように消費者である私たちが行動を起こしていくことが重要です。
MSC「海のエコラベル」のついた水産物を選べば、水産資源と環境に配慮し適切に管理された持続可能な漁業を応援するという前向きな選択のもとに、シーフードを味わうことができます。
お買い物の際にはぜひ意識してみてくださいね。