女の子という理由が生み出す不平等
みなさんこんにちは。
SDGsを経済の観点から捉えた記事を主にUPしています。eSです。
男性は狩をし、女性が家庭を守る。昔々の人類の暮らしのことです。女性はコミュニケーションを取ることで、生きながらえる知恵を得たり、家族と社会とのバランスを整えたりする役割を持っていたとききます。
ガーナの教育者であるクウェギール・アグレイ博士は「男性への教育とは一個人を教育することだが、女性への教育は一家族を教育するのと同じこと」と残しており一般に女の子や女性は、男性に比べ、学んだことを子どもたちや家族といった【人に伝えたり】【実際に家庭で実践】する傾向が強いことを表した言葉です。女性は口コミをするし、実際にやってみるスピードが速いとされています。途上国の女の子たちは、生まれた性別によって、いまだに“取り残された”存在になっています。教育を受けるのは男性のものであることが法律で決められていたり、生理を汚く汚れたモノだと隔離される国があったり、性器を縫って塞ぐ宗教も存在します。生まれた国や地域や宗教によってまだまだ弱すぎる立場な女の子たち。モノとして奴隷のように扱われたり、人生.結婚.出産に自分の選択肢が持てない女の子たちが世界にはたくさんいます。
その子たちの未来を変えるのは”教育”だと言われています。インプットをした女の子の未来が変わるだけではなく、先述した通りアウトプット(伝え、実践する)をするので、その先にある未来として、「女の子が教育を受ければ社会全体を変えうる力になれる」と言われてもいます。
途上国の女性や女の子を支援することに関しては、下記のようなデータもあります。
■ケニアでは女性が男性と同じ教育を受け、農作業における決定権をもった地域では、収穫が22%向上した(国連人口基金,2005)
■ジンバブエでは、学校に通う15~18歳の女の子は、HIVに感染する率が5分の1にまでなる(女性とAIDSに関する世界連合)
このデータからもわかる通り、教育を受けた女の子が得た知識を生かして働き収入を上げた場合、女の子は自分のお小遣いにとどめるのではなく、子どものための栄養のある食事や子どもの教育などにお金を使うことが多いと言われています。その先に家族全体の収入が大きく増える傾向があります。
また、女の子が5年間初等教育(日本でいうと小学校の低学年で習うことです)を受けただけでも、その子の将来生まれてくる子どもは、初等教育をまともに受けれなかった母親から生まれた子どもよりも5歳まで生き延びられる確率が40%以上高くなるという数字もあります。これは、教育によって読み書きや計算ができるようになると、子どもが病気の際に薬の種類や分量を指示書の通りに正しく与えることができること。さらには学校で正しい衛生習慣を学び家庭でも実践するようになると、不衛生さに起因する感染症などにかかることが少なくなる、ということによってもたらされるからだと言われています。
このように女の子への教育は、国全体、そして経済的にも社会的にも状況を大きく変える力を持ち得るのです。ところがまだまだ宗教的なことや国での決まり事、地域での文化などの違いにより根本から変えるのがとても難しくなかなか女の子への教育は浸透せずにいます。
食は命を繋ぎ、教育は子どもたちの未来に繋がります。SDGsの4番が進み。”善なるウィルス”として大きく広がることを望みます。