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エコサイドは環境の大量破壊行為

エコサイドと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。
エコとジェノサイド(大量虐殺)を組み合わせた合成語で、生態系や環境に対する意図的または無意図の破壊や破壊的な行動を指す言葉です。
この用語は、地球の生態系が破壊され、多くの生物種が絶滅し、環境が汚染されるなど、人間の活動が地球上の生命を脅かす場合に使用されます。

エコサイドの例

エコサイドによる問題はどんなものがあるか、例をあげてみましょう。

  • オイルの流出やプラスチックによる海洋汚染
  • 底引き網や乱獲による海洋資源の枯渇
  • 牛の放牧、鉱物資源の採掘、パームヤシプランテーションによる森林破壊
  • 鉱物資源の採掘や繊維産業から排出される化学物質などによる土地と水の汚染
  • 核実験や原子力発電所の事故による放射能汚染
  • 工場から排出される汚染物質による大気汚染

どれかしら、ニュースで聞いたことがある問題があるのではないでしょうか。

エコサイドの多くは、産業活動や都市化、大規模な開発プロジェクト、過剰な資源利用、環境汚染、気候変動など、人間の行動によって引き起こされます。
しかし、底引き網や乱獲や牛の放牧は、食生活でお肉や魚を食べている人なら、間接的に加担しているでしょう。
これらの行動が生態系や環境を破壊し、地球上の生物や生態系が持続可能なレベルで機能しなくなると、エコサイドが起こっていると言われます。

いますぐに解決は難しい

エコサイドを国際犯罪の枠組みに取り入れ、環境破壊の行為を国際的な犯罪として認識する動きもでています。
しかし、エコサイドの定義は広いため、具体的にどんな行為、不作為が法律に触れるようになるのかはいまだ議論の余地があります。
実際に自分たちの豊かな生活も、この犠牲の上に成り立っており、利便性を知っているので極めて難しい問題になっているのが現状です。
ですが、今の生活や行動を改めてないと、こうしている間にも、刻一刻と環境が破壊されていることだけは、まぎれもない現実となっています。

環境問題行動を「国際犯罪」として位置付ける

今や世界のどこかで、洪水や干ばつなどの異常気象が常に多発しています。
プラスチックが漂う海、森林がなくなるかわりに牧草とパームヤシが広がる大地、大気・水質・土壌汚染のトリプル汚染。
1年の間に、4万種もの生き物が絶滅すると同時に、災害で亡くなる人口も増えています。
これらは、なんらかの環境破壊行為に起因しており、まさに、多くの人や生き物が命を奪う、エコサイドと捉えることもできます。
環境問題を国際犯罪として位置付けて取り組まないといけないほど、自然環境に対する危機を感じなければならない時代になったということを忘れてはいけません。

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