MIYAVI氏が見る成功の形。音楽で世界を変える。やるべきことは続けること。
みなさんこんにちは。
SDGsを経済の観点から捉えた記事を主にUPしています。eSです。
先日MIYAVIさんのLIVEを生で聴かせていただく機会がありました。
恥ずかしながらそれまで存じ上げませんでしたが。ギターのテクニックと、魂のこもった歌と、何よりも音楽で地球を変えようとしているその姿勢に心が打たれました。今回は世界的ロックスター、ギタリストでもあり、またの名を「サムライ・ギタリスト」と呼ばれるMIYAVIさんをレビューさせてください。
アーティストのMIYAVIさんは2017年難民の保護や支援に取り組む「国連難民弁務官事務所(UNHCR)」の親善大使に、日本人として初めて就任されました。
ロックとサスティナブル接点がどう交わったのかというと難民支援を考えるようになったきっかけは2014年アンジェリーナ・ジョリー監督、映画『不屈の男 アンブロークン(原題:Unbroken)』でハリウッドデビューを果たした時の、アンジーとの出会いだったと言われています。
UNHCR特使を務めていたアンジーと話すうちに、「世界ではそういうことが当たり前に起こっているんだ」と知り、自分の目で現場を見てみたいと思いたち、翌年の15年、中東レバノンの難民キャンプを個人で初訪問したそうです。訪問をしたはいいものの、食料や医療などで現地に訪問したわけではなかったので、音楽で人の命を救えるわけではない…と怖くも思ったそうです。
そんな葛藤を吹き飛ばした出来事は、難民キャンプで子どもたちにギターを見せて演奏を始めると、ビートに合わせて子供たちが歌って踊りはじめたそうです。
言葉が通じなくても、ギターと音楽でキャンプの人々と一つになる経験をしたことで、「自分や、音楽でもやれることがたくさんあるんじゃないか」と考え、本格的に難民支援活動を始めたそうです。帰国ののち、UNHCR職員からMIYAVIさんの演奏を聴いた子どものひとりが「ロックスターになりたい」という夢を持つようになったことが書かれたメールがとどいたそうです。
そのときに、MIYAVIさんの中で『成功』の価値観が変わり、
【音楽の力で、難民と呼ばれる彼らの笑顔や生きる力、を引き出す】そして、
【音楽の力を通じて世界に対して地球の現状のメッセージを届けること】を役割にしたと伺いました。
私が参加したLIVEの中で、MIYAVIさんは
“いつも無力感を感じる。
現状を知れば知るほど、自分の音楽で戦争を止められるのか…目の前の現実を変えられるのか…でもその無力感は消えないから、結局小さなことをやり続けることに意味がある”と
おっしゃっていました。
MIYAVIさんの音楽には魂がのっている、と思うようになったのはこの言葉を生で聞いたからです。難民に会いに行こうと思ったきっかけや初めて感じた気持ち、音楽における成功の形が固まった瞬間。これはMIYAVIさんに起きただけの出来事ではなくて、私も日々サスティナブルを意識する中で、地球の現場がこんな個人の力で何が変えられるのだろうかと思うことがたくさんあります。
でもこの言葉を思い出すたびに、小さなことを続けることに意味があるのだと、奮い立たせるようになりました。このような小さな小さな影響力でない記事ですが、誰かの心に届くといいなと思って今後もレビューしていきたいと思います。