マイピックアップNo. 824

地球の水を守るために

清潔な水がなくては、人は生きられません。
この地球上で飲める水は、わずか0.02%程度の量しかありません。
ほとんどが海水で、淡水であっても約70%が南極や北極地域の氷雪だからです。
しかし、私たちの豊かな生活のとても身近なところで、貴重な水を汚染してしまっている状況があります。
今回は、水の汚染されている原因と水の大切さについてお話しします。

米軍基地から水質汚染:PFOS(ピーフォス)

引用:“PFAS汚染”全国マップ 指針値超え地点 すべて掲載 – クローズアップ現代 – NHK

PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)は、沖縄を含む日本全体で懸念されている環境汚染物質の一つです。
日本には米軍の基地がいくつかありますが、沖縄もその一つ。
その軍の施設から、米軍が使用する消防用泡など有害化学物質PFOSが漏れ出し、地下水や地表水への浸透が問題視されています。
沖縄でのPFOSの問題は、主に米軍基地の周辺地域で大きく問題になっています。
これにより、地域の水質が悪化し、地域住民や生態系に影響を及ぼす可能性があるからです。
PFOSの検出が各地で確認され、地元の自治体や環境団体、市民運動が問題提起を行ったりドキュメンタリーを流したりして警告と認知を広げています。
政府や自治体は、浸透水の監視や浄化技術の開発など対策を進めていますが、問題解決には時間がかかるとされています。

発ガン性が認識、指摘されている:除草剤ラウンドアップ

パンの原料になっている小麦。
日本で作られている小麦はとても少ないので、市場に出ている80%以上はアメリカなどの海外から輸入しています。
小麦に使われる薬で、アメリカをはじめ、世界中の農業で使う薬『ラウンドアップ』の主成分である『グリホサート』が発がん性があると問題視されています。
すでに、ラウンドアップの使用を禁止・規制する国が増えている中、日本は2017年に基準が緩くなりました。
植物だけでなく、土も水もダメにしてしまう農薬、本当に必要でしょうか?
土にいる微生物を殺し、人にも悪影響の農薬ですが、普通に日本では買えてしまう恐ろしさに気づきましょう。

シャンプーや歯磨き粉、洗剤から:マイクロプラスチックや界面活性剤

PFOSや農薬は、自分では使わないという人も多いでしょう。
しかし、知らず知らずに家庭から水を汚染しているかもしれません。
それは、日常で使っているシャンプー・歯磨き粉・洗剤などの日用品です。
プラスチックビーズのようなマイクロプラスチックが入っており、お風呂・洗面所・キッチンなどから下水道を通して、毎日膨大な量が排出されているのです。
界面活性剤に使われる化学物質は、自然界では分解されにくいので、海洋生物や水質汚染に影響を与えます。
目に見えにくく、大きな変化は分かりませんが、多くの人が使えば使うだけ汚染を広げてしまうので、使うものはしっかりと選んで使用しましょう!

水の大切さ

水資源は有限であり、地球の恵みでもあります。
水質汚染の原因は上記だけでなく、ファストファッションの染料、畜産業による問題など、幅広く、いくつも存在しています。
水の使いすぎや、身近な物を使うことで水を汚すことは、環境や生態、巡り巡って私たち人間にも影響を与えてしまいます。
だからこそ、自分たちの生活で使っている物の背景をしっかりと理解し、水を大切に使用し続けることが必要でしょう。

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