マイレビューNo. 28

SDGs×ビジネスアイデア読本 投資ビジネスで心が温かくなる本

SDGsでは地球環境を持続させながら、経済成長し、地球に暮らす人が幸せになる「経済・環境・社会」の3側面のバランスを保った社会にしていくことが目標になってます。

SDGsが2015年9月の国連サミットで採択されてから、2020年の現在、バランスでいえば経済がまだ圧倒的に優先といえるでしょう。
実際、新コロナウィルス感染拡大防止のための緊急事態宣言で、経済活動がストップしたことによって、イタリア・ベネチアの運河や中国の大気汚染がなくなり、一時的に空気がきれいになったといわれています。

SDGsの「8.働きがいも経済成長も」の経済と環境が両立する仕組みについて模索している人は多いのではないでしょうか。

理想とするものは実践するのが難しい。そう感じるとき、これから社会、地球環境のためになるビジネスを考えるときに読んでおきたい本のご紹介「投資は「きれいごと」で成功する」です。

著者の新井和宏さん初の著書で、2008年に創業した鎌倉投信株式会社を立ち上げるきっかけ、理念やビジネスモデルが書かれています。

“「あたたかい金融」で日本一をとった鎌倉投信の非常識な投資のルール”
“数兆円を運用する外資系金融の職を辞し、社会性と経済性を両立する金融ベンチャー「鎌倉投信」を立ち上げた稀代のファンドマネージャー”

とあるように、これまでの常識では考えられない投信のビジネスモデルを確立し、社会性と経済性が両立することを証明して、その仕組みを解き明かしてくれています。

本の中でも、時代が変わり、“社会性を追求するとお客様の信頼が生まれ、儲かる時代になった”と。鎌倉投信が目標にしているのは「いい会社」を応援することにあり、投資が「まごころ」「信頼」で成り立つということ。理想は「絵に描いた餅」ではないことが読んでいて希望が湧いてきます。読んだあとに、とても「あたたかい」気持ちになります。ボランティアの話なら心があたたかくなるのが普通ですが、「投資ビジネス」の話で心があたたかくなれたら読むだけでもいいと思いませんか?。

本の中では「いい会社」が何社も挙げられていて、「いい会社の見つけ方」について書かれているので、ビジネスモデルの参考にできます。いい会社ほど「ずるい」と呼んでいるビジネスモデルがあり、参加したくなる工夫がされているということが印象的でした。「社会にとって役に立つ」ことから発想すれば新しいビジネスモデルが思いつくのではないかと思わせる一冊です。

新井和宏さんは、横浜国立大学経営学部非常勤講師( – 2016年)、特定非営利活動法人「いい会社をふやしましよう」理事、経済産業省「おもてなし経営企業選」選考委員(平成24、25年度)を務め、2010年3月より運用を開始した投資信託「結い2101」の運用責任者として活躍した。鎌倉投信退職後の2018年9月、共感資本社会の実現を目指して株式会社eumo(ユーモ)を設立。共感コミュニティ通貨のプラットフォーム事業、人材育成の教育事業などを行っています。

編集部

TSUNAGOOD編集部です。サイト編集・運営を担当しています。

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