SHEIN広告禁止の真相とは?フランスの服を愛する新しい法律
毎日のコーディネートを選ぶ時間って、ワクワクして本当に楽しいですよね。「今日はどんな服を着ようかな」とクローゼットを開ける瞬間は、一日をハッピーに始めるための大切なステップです。最近は、スマートフォンを開けばプチプラでとっても可愛いお洋服がたくさん目に飛び込んできますし、手軽におしゃれを楽しめる便利な時代になりました。
でも実は今、世界ではそんな「安くて可愛い服」との付き合い方をガラリと変える、とても大きくて優しい動きが始まっているのをご存知でしょうか。おしゃれの国として知られるフランスの議会で、ある新しい法律が可決されて世界中で大きな話題を集めているのです。今回は、私たちの暮らしにも深く関係するこのニュースについて、一歩踏み込んで紐解いていきましょう。
フランスのファッション新法
おしゃれの発信地であるフランスの国民議会(下院)で、洋服の未来を守るための画期的な法律が今月3月14日に全会一致で可決されました。
この法律は、環境に大きな負担をかける「ファストファッション」に対して、厳しいルールを設けるものです。具体的には、来年2025年から低価格で大量に輸入される衣料品に対して1点あたり5ユーロ(約818円)のペナルティ(罰金)が科される見通しとなっています。この金額は2030年に向けて、最大10ユーロ(約1,637円)まで段階的に引き上げられるスケジュールです。
1着1,000円や2,000円で買えるお洋服に対してこれだけのペナルティが上乗せされるとなると、ブランド側にとっても非常に大きな変化です。では、なぜフランスはここまで思い切った制度をスタートさせるのでしょうか。その最大の理由は、私たちの目には見えにくい洋服の「裏側」にありました。
SHEIN広告禁止の背景
街中やSNSでよく見かける激安通販の華やかなプロモーションですが、現地ではその手法自体を制限する動きが進んでいます。
この法律の議論の中心にあるのが、中国発の人気通販サイトSHEIN(シーイン)やTemu(テム)といったブランドです。今回の規制では、消費者の「つい欲しい!」という衝動買いを誘うような街頭広告やオンライン広告を全面的に禁止することが目的とされています。可愛い洋服の広告が禁止されてしまうなんて、少し寂しい気もするかもしれません。しかし、その決断の裏には、地球と私たちの健康を守るための切実な理由が隠されています。
地球を傷つける大量廃棄
毎日数千点、あるいは万単位で新しいデザインが追加される仕組みは、どうしても大量の売れ残りとお別れすることに繋がります。
信じられないかもしれませんが、世界では秒単位でトラック1台分もの衣類が廃棄または焼却されていると言われています。ファストファッションの魅力は、トレンドのデザインがすぐに入手できる手軽さにあります。しかしその一方で、一度も誰かに着られることなく捨てられてしまう服や、数回着ただけでゴミ箱行きになってしまう服が山のように溢れているのです。
さらに深刻なのは、こうして出た大量の繊維廃棄物や不良品が、アフリカなどの発展途上国へ大量に送り込まれているという事実です。現地の美しい自然や砂漠が、引き取り手のない古着の山で埋め尽くされている映像を見たことがある方もいるかもしれません。「安いから」と私たちが気軽に買った1着が、遠い国の環境を少しずつ苦しめているかもしれないと考えると、胸が少し痛みますよね。
有害物質による健康リスク
洋服を安く、大量に、そしてスピーディーに作るプロセスのなかで、製造工程への心配な声も上がっています。
国際的な環境団体の調査によると、一部の激安ブランドの製品から、EU(欧州連合)の基準を超える有害な化学物質が検出されたという報告がありました。利益を最優先にするあまり、生地の染料や加工の段階で肌や身体に優しくない成分が使われてしまうリスクはゼロではありません。お洋服は私たちの肌に直接触れるものだからこそ、安心・安全な素材で作られているかどうかは、とても大切なポイントです。製造段階での二酸化炭素の大量排出も含め、こうしたリスクを食い止めるために、フランスは広告禁止という強い一歩を踏み出しました。
地球に優しい服選びのコツ
「ファストファッションはもう買っちゃダメなの?」と不安になる必要はなく、これからの付き合い方を少し工夫するだけで大丈夫です。
フランスで導入されるペナルティの資金は、お洋服の修理(お直し)費用をサポートする制度や、地球に優しいサステナブルなブランドの支援に使われることになっています。つまり、「新しいものをどんどん買って捨てる暮らし」から、「いまあるものを大切に長く育てる暮らし」へシフトしようという優しいメッセージなのです。
私たちも今日から、クローゼットの中にあるお気に入りの一着を少しでも長く着続ける工夫を始めてみませんか。例えば、お洗濯のときに生地を傷めない工夫をするだけでも、お洋服の寿命はぐっと伸びてくれます。
よくあるQ&A
Q1:日本でも将来的にSHEINの広告が禁止される可能性はありますか?
A:現時点で、日本国内においてファストファッションの広告を法的に禁止する具体的な動きはありません。しかし、世界的なサステナブルのトレンドを受け、日本でも企業の環境配慮への姿勢や、消費者のエシカルな服選びへの意識は年々高まりを見せています。
Q2:フランスが導入する罰金は、お買い物をした消費者が支払うのですか?
A:いいえ、消費者が直接支払うものではありません。この罰金は大量生産・大量輸入を行う事業者側に対して科される仕組みです。集まった資金は、消費者が服を修理する際のお直しボーナスや、エコなブランドの育成に循環される予定です。
Q3: ファストファッションの製品をすでに持っている場合はどうすればいい?
A:すでに持っているお洋服を悪者にする必要はまったくありません。一番大切な環境対策は「手元にある服を、愛着を持ってできるだけ長く着続けること」です。どうしても着なくなった場合は、フリマアプリやリサイクル回収に回すのが素敵です。
参考記事:
Taking the shine off SHEIN: Hazardous chemicals in SHEIN products break EU regulations, new report finds – Greenpeace International
Shein bientôt interdit de publicité ?










