国連も注目する「スポーツのチカラ」とは?スポーツをとおして世界をつなごう
スポーツの記念日は、日本では体育の日が有名ですが、世界的に定められているスポーツの日もあります。それが、国連で定められたスポーツの記念日である、「開発と平和のためのスポーツ国際デー」です。
「開発と平和のためのスポーツ国際デー」は2013年9月の国連総会で制定された比較的新しく設定された記念日です。毎年4月6日が記念日として設定されています。「開発と平和のためのスポーツ国際デー」は、スポーツのチカラが、開発や平和を促し、寛容と相互理解を育む側面に着目し、制定されています。
今回は、国連も注目している「スポーツのチカラ」とは何かについて今回は考えていきたいと思います。
「開発と平和のためのスポーツ国際デー」はなぜ4月6日なのか?
「開発と平和のためのスポーツ国際デー」が4月6日になった理由は、近代オリンピックが初めて開催された日が4月6日であったことに由来しています。もともとオリンピックとは、紀元前9世紀ごろに当時のギリシャではじまったといわれています。
古代オリンピックは1,000年以上の歴史を誇りましたが、古代ギリシャがローマ帝国に支配されたことをきっかけとして、最終的に西暦393年に終焉したといわれています。古代オリンピック終焉後、1500年が過ぎた1892年にフランスの男爵「ピエール・ド・クーベルタン」によりオリンピック復興構想が提唱され、1896年4月6日に、記念すべき近代オリンピックがオリンピックの故郷であるギリシャ・アテネで開催されました。
この日を記念し、また、スポーツのチカラが人々をより良い方向に進ませてくれると期待し「開発と平和のための国際デー」は制定されることになります。
国連が注目する「スポーツのチカラ」とは?
国連はスポーツのチカラを、5つのメッセージとして発信しています。
スポーツは
①他人に対する尊敬の意と、人々の間の対話を促進します
②子どもと若者が生きるために必要な、術や能力をもたらします
③障害の有無に関わらず、全ての人々の社会への参画を促します
④男女の平等を促進し、女性のエンパワーメントに貢献します
⑤身体の健康のみならず、心の健康を向上させます
国連は、スポーツのチカラを通じ、誰一人取り残さず、ジェンダーの概念を超え、全ての人に健康と福祉をもたらすことが期待を期待しています。
日本においては、2015年にスポーツ庁が設置され、スポーツ基本法の理念である「スポーツを通じて「国民が生涯にわたり心身共に健康で文化的な生活を営む」ことができる社会の実現」を目指しています。
スポーツのチカラが世界をつなぐ
スポーツのチカラが世界をつなぐ事例として、JICAはタンザニアで女性選手のための陸上競技会「LADIES FIRST」を開催しています。「LADIES FIRST」の目的は、スポーツを通じ、女性の地位向上を後押しすることです。また、独立後にも政情不安が続く、南スーダンからも選手が参加しています。「LADIS FIRST」では、スポーツのチカラを通じ、女性の地位向上だけではなく、部族や地域間の違いや争いを超え、互いの健闘を讃え合う、平和を紡ぐ機会となっています。
まとめ
古代オリンピックが始まった紀元前のころからスポーツは人々を連帯させ、感情を共有させるものとして存在しました。現在もスポーツは人種や言語の壁を超え、共に感動や悲しみを共有させることができます。スポーツの力を偉大です。スポーツのチカラを通じ、SDGsの目標期限である2030年に目標を達成できる世界を目指していきましょう。
参照サイト
https://www.unic.or.jp/news_press/info/23793/
https://www.jica.go.jp/information/topics/2023/20230406_01.html