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世界初!ビーガンフットボールクラブの驚くべき脱炭素化策

スポーツビジネスにも押し寄せるサステナブルの波。

カーボンフットプリントの削減や植物性ベースの食事を取り入れて、環境負担の少ない試合やチーム運営に舵を切る組織が増えています。

今回ご紹介する「フォレスト グリーン ローバーズ」は、その最前線をいくフットボールクラブチーム。

イングランドのグロスターシャー州に本拠地を置き、J1昇格も果たしています。

同チームは世界初にして唯一、最も環境に配慮したビーガンサッカーチームとして注目されています。

2018 年には気候変動対策に対するカーボンニュートラルな取り組みが認められ、国連の「Momentum for Change賞」を受賞する快挙も達成済み。

ここでは、フォレスト グリーンのカーボンニュートラル達成策をまとめて紹介します。

①ソーラーパネルによるスタジアム運営

同チーム所有のスタジアムは、ソーラーパネルによる電力供給によって環境負担を最小限に抑えています。

今後は電気自動車と自転車の充電ステーションを備える、CO2貯蔵に優れた木造のエコパークが新ホームとなる予定です。

②廃棄材のリサイクルでつくるユニフォーム

目をひくゼブラ柄のチームウェアは、廃棄されたコーヒーかすとリサイクルされたプラスチックが原材料

一般向けにオンライン販売されるキット(ユニフォーム)の収益は、海洋保護慈善団体に寄付されています。

③食事はすべてビーガンフード!

スタジアムフードの定番と言えば、ホットドッグやハンバーガーなどの動物性ミートを使ったファーストフードですね。

しかし、フォレスト グリーンの試合日には、野菜のピザやパイ、サンドウィッチ、ソーセージ ロール、ハンバーガーなど、あらゆる食べ物がビーガンメニューでファンに提供されます。

チームで提供される食事も、ビーガン アップル クランブルやひよこ豆を使用したファラフェルなどアニマルフリーなメニューです。

④温室効果ガスの少ない移動手段

クラブチームとしては世界初となる、温室効果ガスを極力排出しないゼロエミッション車両を導入済み。

325,000 ポンド(約5,200万円)を投じて、48人乗りの電気コーチを特別に雇用しています。

さらに同チームは、ファンに徒歩または公共交通機関で試合へ行くユニークな呼びかけも実施中です。

モビリティ プラットフォームの「Bolt」と提携し、クラブの「 YuMuuv ウェルネス アプリ」を通じてサポーターが試合日に歩数を記録することを奨励するユニークな取り組みを行っています。

ここまで徹底した気候変動対策を行う背景にあるのは、チームオーナーである環境保護主義者で起業家のDale Vince氏の存在が大きく影響しています。

同チームのように、選手やファンにポジティブな変化を促すコンシャスさはスポーツビジネスにも拡大することでしょう。

※画像出典

https://www.fgr.co.uk/news/new-kits-revealed-for-debut-season

https://www.fgr.co.uk/eco-park

https://www.fgr.co.uk/vegan-food

Kazuki

米国・ニューヨーク州在住の環境ライター/3児の母。好きなコトバは「人生は美しい。人生は甘美だ」(ブッダ)。知るために、書く。書いて、つながる。がモットーです。

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