マイクロアグレッションの具体例と対策|『悪気はないのに』で傷つけないための3つのステップ
時代とともに、メディアや公の場において差別になり得る発言や行動はとても慎重になっています。
しかし、日常生活で使う言葉や概念というものはなかなか変わっていないのが事実です。
そこで意識しておきたい「マイクロアグレッション」という行為。
このマイクロアグレッションとは「小さな攻撃」を意味する言葉です。
性別や人種、文化的背景、障害、価値観など、自分と異なる人やマイノリティ(少数派)に対して、無意識の偏見や差別心、知識の欠如によって、受け手の心にダメージを与えてしまうな言動や行動をしてしまうことを指します。
これらに「気づく」ためにも、日常にあるマイクロアグレッションの具体例を見てみましょう。
ジェンダーに関するマイクロアグレッション
- 学校において、生徒の性別を決めつける
- 職業や職場の地位において「女性なのにすごい」や「女性または男性初〇〇」
- 「男性なのに、仕事に加えて家事育児を手伝っていてえらい」
- 女性には「彼氏・夫」、男性に対しては「彼女・妻」(異性愛を前提として話したり質問する)
- 「そんな風に見えない、見えなかった」とLGBTQの相手に対して言う
- 女性に対し「得意料理はなに?」
国籍・人種に関するマイクロアグレッション
- 「日本語上手ですね」、「どこで生まれたの?」
(日本にいる外国人、ハーフもしくはそう見える相手に対して) - 「〇〇人女性・男性は〜〜だよね」(国イメージだけで性格や容姿を判断)
- 日本にいる外国人もしくはそう見える相手に対して、無意識に警戒する
- 「肌が白くていいね」
- 「ハーフだから美人だね、かっこいいね」
その他の日常的なマイクロアグレッション
- 子供に対し「お父さんお母さんに伝えてね」と言う(両親が異性の夫婦であるという前提)
- 親子を見て「似てる・似てない」という意見(親子が血縁関係にあるとは限らない)
- 「その年でそれは難しいと思うよ」(年齢における可能性の決めつけ)
- 「どこの大学でたの?」(日本の大学進学率が高いため、当たり前に質問する)
多くの人がこのように無意識に発言してしまったり、周りの誰かがそうしている場面を目にしたことが少なからずあるのではないでしょうか。 
差別にもつながるマイクロアグレッションは、「同じ性質、属している集団に安心して身を置きたい」という防衛本能的な心理からくるという研究結果もあります。
したがって、自分と異なる肌の色や言語、文化、振る舞いに無意識に違和感や拒否反応を持つことになりやすいのだそう。
マイクロアグレッションの主な原因としては、無知や思い込み、固定観念であると言われます。相手の事情を知らないのに、思い込みで無意識に発言してしまうことがマイクロアグレッションを引き起こしてしまいます。
わたしたちはまず学ぶことが大切です。
例えば、意図的に自分で関連する本や記事を読んだりしてみる、境遇の異なる相手へ発言する前に一度考える。
このように意識できる人が増えればマイクロアグレッションのような差別につながることは減るでしょう。
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マイクロアグレッションに関するよくある質問(Q&A)
ここでは、記事の内容から一歩踏み込み、日常生活で直面しがちな疑問にお答えします。
Q1:良かれと思って言ったことが相手を傷つけてしまった場合、どう対処すべきですか?
A:まずは自分の「意図」よりも、相手が受けた「影響」を優先しましょう。「そんなつもりじゃなかった」と弁明するのではなく、無知であったことを認め、素直に謝罪することが大切です。その上で、何が問題だったのかを学び直す姿勢を見せることで、信頼関係の修復につながります。
Q2:自分がマイクロアグレッションを受けた時、角を立てずに伝える方法はありますか?
A:相手を攻撃するのではなく、「私はその言葉を聞いて、少し悲しい(または違和感がある)と感じました」と、自分の感情を主語(Iメッセージ)にして伝えてみてください。相手も無意識であることが多いため、冷静にフィードバックを共有することが、お互いの成長の機会になります。
Q3:すべてを気にしすぎると、会話ができなくなってしまいそうです。
A:完璧を目指す必要はありません。大切なのは「言葉をなくすこと」ではなく、「相手の背景を想像する習慣」を持つことです。もし間違えてしまったら、そこから学ぶ。その繰り返しが、誰もが心地よく過ごせる社会を作る第一歩になります。
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