マイピックアップNo. 820

ボディポジティブとボディニュートラル

ほんの少し前まで、ソーシャルメディアやテレビで「美の基準」とされるスリムな体型の人ばかりを目にしていました。また、ファッションや化粧品の広告でも、このように美しくなれば幸せとでもいうようなイメージが悪びれもなく発信されてきました。 
けれど、ここ数年で「体型・外見」に対する意識は大きく変わりました。  

BODY POSITIVE 
「ボディポジティブ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか? 
ありのままの自分の姿を愛そうという考えや運動のことで、現在は体型に限らず、体毛、肌の色や傷など身体的な特徴をまとめて指すようになりました。 
この考えが広まった背景には、他人の外見を批判・意見したり、外見で判断する「ルッキズム」が挙げられます。 
これらの苦しみから解放し、「美の基準」の固定概念を変えようというパワフルなメッセージ性があるボディポジティブ。 
そして今では、世界中のファッション誌やメディア、広告などで、多様な体型や個性を持ったモデルが多くなった印象を受けます。  

けれどもこの動きが広まるにつれて、ボディポジティブ自体をトレンド・商品化するような企業やブランドも増えたり、一方ではボディポジティブは「外見マイノリティ」の例を顕著に見せてしまうなど、本末転倒な状況が生まれていることも事実です。  

BODY NEUTRAL 
こうしたことから、「ボディニュートラル」という考えも広まりつつあります。 
どんな体型・外見も美しいと全て肯定し受け止めるのではなく、自分の体型が気に入らない時があっても良い、とありのままの自分を受け入れ、命に感謝し、中立的に捉える考え方です。  


自分の外見と他人や理想とで比べてしまうこと仕方のないことですが、2つの考えを意識したり、前向きな気持ちを与えてくれるSNSメディアやアカウントをフォローしてみることで、自分や他人に対する否定的な感情も楽になるかもしれません。 
「ボディポジティブ」「ボディニュートラル」どちらも、自己肯定感や心身の健康につながります。自分なりに自分の身体と心に向き合い、受け入れてみましょう。 

    miaki.i

    フランスの小さな町に住んでいます。 関心ごと:衣食住におけるエシカル消費、環境問題、ゼロウェイスト、食にまつわる取り組み、社会問題

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