SDGsに配慮したツアーは観光地を守る?SDGsと観光の関係性を解説!
日々の生活のあらゆる場面でSDGsが絡んでいますが、観光分野にも重要な繋がりがあります。なぜ観光にもSDGsが大切なのか?観光地目線からポイントを紹介していきたいと思います。
なぜSDGsを考慮した観光が必要なのか?
そもそもSDGsを考慮した観光がなぜ必要なのでしょうか?根本的な理由を解いていきましょう。
代表的なものは以下の3点になります。
- 旅行者の増加による自然環境や地域住民の生活に対する負荷(観光の負の側面)の発生
- コロナ禍の長期化による観光業界の大打撃
- 旅行者の地域資源等のサステナビリティ(持続可能性)に対する意識の高まり
地域の資源無くしては観光業は成り立ちません。SDGsによって地域の文化や資源が残り続ける事で、観光地として輝き続けることができます。
そのためSDGsを考慮した観光が必要といえます。
SDGsに配慮した観光とは?行政の取組みを紹介!
では『SDGsに配慮した観光』について行政の取組みから紹介していきましょう。
近年では日本政府観光局が持続可能な観光の推進に向け新たに取組方針を策定し、SDGsに配慮した観光を浸透させ始めました。
また、環境省も同様の取り組みをしており、地域住民が地元の魅力を観光客に伝える『エコツーリズム』を導入しています。
このように行政も積極的に『SDGs×観光』を実現させようとしています。
SDGsに配慮した観光とは?観光地の取組みを紹介!
では観光地目線から『SDGsに配慮した観光』を紹介していきましょう。
鹿児島県屋久島
豊かで美しい自然が残されており、島の90%が森林である屋久島は、1993年に日本で最初の世界遺産に登録された観光地になります。。観光客が増加する中、全国に先駆けてエコツーリズムを導入し、恵まれた自然を保護しながら観光を開始しました。
環境保全対策として登山道やトイレなどの施設整備、携帯トイレの導入、マイカー規制の実施と登山バスの運行などを実施しています。また、屋久島ならではの生活様式や伝統を体験するエコツアーを導入し、自然に負担をかけない観光事業に挑戦しています。
三重県鳥羽市
鳥羽市は国立公園民有地の割合が非常に高い伊勢志摩国立公園の中にあります。神島、答志島、菅島、坂手島の4つの有人離島と半島で構成され、リアス式の沿岸部などを擁し、豊かな自然に囲まれています。
ここではシュノーケリングやカヤックのような、海の自然を満喫できるプログラムが豊富に揃っており、地域に長年伝わる漁業文化と関わる機会が作られています。こういった伝統文化との接点は地域の価値を維持しながら観光客で街を活気づける理想的な在り方になります。
https://www.city.toba.mie.jp/kanko/eco/
北海道知床半島
北海道北東部に突き出した知床半島。斜里町と羅臼町にまたがるこの地域は国立公園に指定されたのちに豊かな自然を活かしたツアーを実施しています。
ツアーでは流氷を活かしたガイドやダイビングといった自然を体感するものから山の生物を観測するツアーなど様々な体験が用意されています。観光の側面を持ちながら自然保護を同時にできる魅力的なツアーになります。
<まとめ>地域の魅力を見つめ直す観光を
SDGsの認知度向上や新型コロナウイルスによる観光地への大打撃を理由にSDGsに配慮した観光に注目が集まっています。
- 旅人は自然環境や歴史文化の体験を通じて、その保全にも責任を持つ。
- 住人が資源の整理や発信を通じて、地域の魅力を再認識し、地域経済への貢献や地域社会の活性化に繋がる
そんなwell-beingな社会こそがSDGsに配慮した観光の最終的な目標なのではないでしょうか?