SDGs特選コラムNo. 746

『マイボトルで走ろう!』湘南国際マラソンのエコな取り組み

何事も現状からより良い状態にしていきたいという時に、今まで当たり前とされてきたものを疑うことで新たなひらめきが生まれることもある。

これまでは我々にとっての利便性のみが重要視された結果、環境への配慮や持続性が考慮されない物事も少なくない。

今回この記事では、2022年度より

『世界初のマイカップ・マイボトルマラソン』

として開催された湘南国際マラソンについて紹介したい。

マラソン大会をマイボトル持参の取り組みとすることで、8,000kgを越えるゴミの削減に成功したという本大会は、まさに環境への配慮やイベントの持続性が考慮された取り組みの先駆けとなるだろう。

それでは、大会の詳細を以下で解説していく。

取り組みの具体的な概要

ここでは『マイボトル持参』とした本大会についての概要をまとめてみた。

マイボトル持参とすることのメリットもある一方で、デメリットも出てくるのは当然だ。

そのデメリットをどのように解消したのかという考え方は、エコな活動を推進していく上でも、イベントの持続性を高めていくことなどにおいても大切なことだと思う。

それでは、大会の概要をみていこう。

快適な給水システムを追求

マイボトル持参としたことで出てくるデメリットとして『大きなボトルは持ち運びづらい』『給水場所が多く必要になる』ということなどがあげられるだろう。

そこで、湘南国際マラソンにおいては以下のような規則が設けられている。

フルマラソン(42.195km) :200ml以上が入ったマイボトルの携帯を必須化

ファンラン(10km):マイカップ携帯を必須化

ファンラン2km、ラン&ウォーク1.4km:マイカップの携帯を推奨

フルマラソンを走る人の中には、競技として取り組んでいる人もいれば、マイペースで自分の記録にチャレンジする人もいるだろう。

そのような幅広い目的を持った選手層の人たちには、最低200mlの水分が入るボトルを持参させることで、競技の目的に応じた給水が可能となる(速く走りたい人は軽くて少量の水が入るボトルを携帯し、マイペースで走る人は自分の目的にあったボトルが持つことができる)

また、ファンランやラン&ウォークではマイカップ持参を必須化または推奨し、ゴミをなるべく出さずに適宜水分補給をするためのしくみを設けている。

そして、給水ポイントについての不安も出てくるだろう。

本大会においては、200mおきに約200ヶ所の給水ポイントを設けて、十分な水分補給の場所を確保している。

このような配慮がなされることで、各ランナーのタイミングで十分な水分補給をすることも可能になる。

水だけではなくスポーツドリンクなども準備がされていて、ランナーが快適に走るための配慮がされている点も魅力的だ。

環境に配慮した持続可能なスポーツイベントを目指す

「マイボトルの持参を促すマラソン大会を企画する」というだけで、ゴミが減るということは想像がつく。

では、実際にどれだけの効果があったのかを具体的な数字で見ていこう。

過去大会と比較した実績

大会を通してのゴミの排出量は過去大会(2019年)と比較して70%の削減に成功。

  • ペットボトルゴミ:約30,000本→0本
  • ゴール後の配布ペットボトル約26,000本→0本
  • 紙コップ等500,000個→0個

また、焼却廃棄物が少なくなったことや印刷物のWEB化などにより、大幅にCO2を削減することができたという(2019年大会との比較ではCO2削減効果は19tにもなるとのこと)

合わせて、給水方式に変更したことによる完走率やタイムへの影響も過去の大会と比較して1%未満の増減になったということが報じられている(マイボトル•マイカップ持参によるタイムへの影響はほとんどないということ)

そして、マイボトル•マイカップ持参方式の大会継続に86%の参加者が賛同しているそうだ。

『湘南国際マラソン』は環境への配慮がされていて、参加者のニーズも満たす非の打ち所がない結果となった。

スポーツは生涯にわたって『する・みる・ささえる』というあらゆる立場から関わることのできる素晴らしいものだ。

そして、そのスポーツの価値を高めていくのも私たち自身であるということを忘れてはならないと思う。

湘南国際マラソンの取り組みや考え方は、今後の大会運営やイベントの運営のヒントになるのではないだろうか。

そして、私たちもスポーツができる地球環境を保持してこそ、充実したスポーツライフが確保できるということを頭の中に留めておかなければならない。

公式サイト

https://www.shonan-kokusai.jp/2022report-result.html

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