エシカル消費

サステナブルシーフード選びで変わる未来の海と毎日の食卓

エシカル消費

普段何気なく選んでいるお魚や海産物。実は今、過剰な漁獲や環境変化によって、地球の海の生態系が大きな危機に直面しています。

そんな中で注目されているのが「サステナブルシーフード」です。未来の世代にもおいしい魚を残していくために、私たちが日常の買い物や食事でできる新しい選択肢や選び方のコツを詳しく解説します。

サステナブルシーフードの基本

サステナブルシーフードの目印となる天然水産物のMSCラベルと養殖のASCラベル

概念と注目の背景

サステナブルシーフードとは、水産資源や海洋環境に配慮し、持続可能な方法で獲られたり育まれたりした海産物のことです。

世界の人口増加や食生活の変化に伴い、水産物の消費量は世界的に増え続けています。その結果、乱獲や非合法な漁業が横行し、多くの魚種が減少傾向にあります。未来の海を守るため、世界的にも持続可能な水産業へのシフトが急務となっています。

日本の年間漁獲量は、ピークだった1984年の1,282万トンから大きく減少しており、近年は年間380万〜390万トン前後で推移しています。こうした背景からも、日本国内でサステナブルシーフードの普及が進められています。

天然水産物向けのMSC認証

青い海をイメージした「MSC認証(海のエコラベル)」は、持続可能で環境に配慮した天然の水産物に与えられる国際的な認証マークです。過剰な漁獲を行わず、海の生態系を壊さない手法で獲られた魚介類に表示されます。

養殖水産物向けのASC認証

緑色の「ASC認証」は、周辺環境や地域社会に配慮した持続可能な「養殖」で育てられた水産物に付与されるエコラベルです。餌の管理や水質汚染の防止、働く人の労働環境確保など、厳しい基準をクリアした養殖場だけに認められています。

※認証の詳しい基準や仕組みについては、ASCジャパン公式「サステナブルシーフードとは」でも詳しく解説されています。

サステナブルシーフードの利点

海洋生態系の保全

適切な管理のもとで漁獲・養殖を行うことで、サンゴ礁や海底の生態系、他の希少な海洋生物への影響を最小限に抑えることができます。

水産資源の持続性向上

魚が繁殖し成長するスピードに合わせて計画的に獲るため、魚の群れを絶やさず、将来にわたって豊かな海産物を食べ続けることが可能になります。

安心安全な食品選定

認証を取得するプロセスでは、水揚げから加工、流通までのトレーサビリティ(追跡可能性)が徹底して管理されます。どこでどのように獲られたのかが明確なため、食の安全性という面でもメリットがあります。

国内企業の導入事例

セブン&アイの店舗展開

セブン&アイ・ホールディングスでは、環境に配慮した水産物の調達を強化しています。製造から流通まで厳格に管理する「CoC認証」を取得し、イトーヨーカドーやセブン-イレブンなどでASC認証を受けた「生アトランティックサーモン」をはじめとする認証商品を展開しています。

パナソニックの社食導入

パナソニック株式会社は、日本で初めて社員食堂へ継続的にサステナブルシーフードを導入しました。社員への意識啓発と消費行動の変革を目的としており、MSC認証食材を使用したメニューは社員からも高い人気を集めています。

サステナブルシーフードの選び方

身近なスーパーの鮮魚コーナーで選べるサステナブルシーフード対象商品のパッケージ

認証マークの確認

まずは普段のお買い物で、魚のパッケージに「MSC認証(青)」や「ASC認証(緑)」のマークがついているか確認してみましょう。缶詰や冷凍食品、お弁当・お惣菜などの加工品にもマークがついているケースが増えています。

取扱店舗での購入

現在では、イオンや生協(コープ)などの大手スーパーをはじめ、ファストフード店やコンビニエンスストアでもMSC認証・ASC認証を受けた商品が身近に購入できるようになっています。近所の身近な店舗の鮮魚コーナーをぜひチェックしてみてください。

外食先での積極利用

サステナブルシーフードを積極的に導入しているレストランやファストフードチェーン、寿司店なども登場しています。外食の際にもメニューや店頭の表記に注意してみると、地球にやさしい選択肢を見つけることができます。

サステナブルシーフードに関するQ&A

Q1. 一般の魚と比べて価格は高くなりますか?

A1. 認証取得や厳格な管理コストにより、通常の商品よりわずかに高価な場合があります。しかし、近年は流通量の増加や企業の努力により手頃な価格で買える商品が豊富になっています。環境を守る投資という側面もあります。

Q2. 認証マークがついていない魚は選んではいけないの?

A2. マークがなくても、適切な資源管理を行っている地元の個人漁師や沿岸漁業の水産物は多く存在します。地産地消や旬の魚を選ぶことも、環境負荷を低減する素晴らしいサステナブルな選択です。

Q3. 自宅の料理で実践できる簡単な取り組みはある?

A3. マーク付き商品を選ぶだけでなく、魚のアラや皮まで残さず使い切るフードロス削減が効果的です。また、市場に回りにくい「未利用魚」を使った加工品を試してみるのもおすすめです。

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2026年10月 加筆修正

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