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日本が輸入する大量の水とは?

SDGsでは、目標6「 安全な水とトイレを世界中に」とあるように、世界では水資源不足が深刻な問題となり早急な対策が求められています。このような問題は、水資源が豊かな日本においても決して無関係ではありません。

輸入大国の日本は、多くの食物と共に「大量の水資源」をも輸入することによって世界の水問題に関わっています。

目に見えない大量の水を日本は輸入している!?

原産国では、食物を育てる過程でたくさんの水を使用しています。けれども、輸入側はその過程で自国の水を使わずに済んでいるため、食物と資源を輸入すると同時に、輸出国から「見えない水資源」を輸入していると言われているのです。このような「見えない水資源」は「バーチャルウォーター」や「ウォーターフットプリント」という概念でしばしば議論されます。

バーチャルウォーターとウォーターフットプリントの違いは?

バーチャルウォーター(仮想水)は、食物を生産する過程で「本来自国で必要とされる水量を推定したもの」のこと指すのに対し、ウォーターフットプリントは、「生産過程によって実際に使用された水量を推定したもの」を指しています。いずれも、生産過程によって消費される水の量を推計する際に使われている概念です。

日本のバーチャルウォーターの現状

以上のことから食料自給率37%である日本は、多くの食物と共に、「大量の水資源」をも輸入していると言えるでしょう。2005年に行われた計測によると、日本が海外から輸入したバーチャルウォーターは日本の年間水使用量に同等する、約800 億立方メートルだったと言われています。

参照:環境省「virtual water」農林水産省「日本の食料自給率

バーチャルウォーターを知る

バーチャルウォーター を知ることは、普段輸入に頼りがちな日本の食生活を見直すきっかけにつながります。環境省では、仮想水計算機やweb漫画で、食物に対してのバーチャルウォーター量を視覚化できる資料が公表されているので、気になる方は参考にしてみてください。

参照:仮想水計算Web漫画

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