SDGs特選コラムNo. 20

SDGsの水問題の目標と国内のインフラ老朽化

SDGsの目標「6.安全な水とトイレを世界中に」にあげられる水の問題。アフリカをはじめとする開発途上国での水のインフラ設備の必要性をあげています。6億6,300万人もの人々が、安心して飲める水が身近になく、飲料に適さない水によって、下痢で命を落とす乳幼児が年間30万人、毎日800人以上にものぼるといいます。(日本ユニセフ協会)

地球の水不足実情

人間は、水分を採らなければ平均3日、長くても1週間程度しか生きられないといわれるほど水は生命そのものです。その大切な水が、開発途上国だけでなく、地球全体で不足しています。地球の7割が海、「水の惑星、地球」というほど水が豊富なのに、「水不足」が起こるのはなぜでしょうか。

それは地球上の水の90%以上が海水であり、淡水については、人間が利用できない氷雪、氷河、地中に深くある地下水が多く、利用できる淡水はたったの0.01%といわれます。貴重な淡水も汚染すれば利用できません。

日本では人口減少傾向にありますが、世界的には人口が増加しています。経済の発展、豊かな生活とともに使用量は増えていき、気候変動の影響もあり、世界的な水不足問題が起こっています。

国内の水道事業問題

国内では、その水を供給する水道事業についても問題が浮上しています。水道管設備の老朽化と、人口減少に伴う料金収入の減少です。

日本の水道使用量は、2000年をピークに減少。水道事業の経営状況は厳しくなってきており、利用料金(20㎥/月)は、最低853円(兵庫県赤穂市)~6,841円(北海道夕張市)と、自治体によって大きく異なってきています。費用が少ないなか、老朽化した水道管の取り換えもままなりません。老朽化した水道管交換は、推計で1キロメートル当たり、約1億5000万円もの費用がかかり、すべての水道管を交換するには130年以上かかるともいいます。

日本の海水を淡水化する逆浸透膜の技術、浄水、汚水処理技術は評価されていますが、インフラ設備については40年経ってもあまり変わっていないように見えます。
水の供給システム自体が変えられるのか、このままのシステムで、費用を徴収していくことになるのか。急がれる課題です。

参考文献

総務省
https://www.soumu.go.jp/main_content/000555182.pdf

国土交通省
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000021.html

編集部

TSUNAGOOD編集部です。サイト編集・運営を担当しています。

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