持続可能な酪農をめざして(ナカシマファームの取り組みを紹介)
出典 ナカシマファーム
「この店(カフェMILKBREW COFFEE)、2週間で分解されるプラスチックカップを使っているって、テレビで見たよ」
SDGsの記事を書いていることを知っている娘からの情報です。早速ググってみました。
『日本初!BROWN CHEESE』というタイトルが付くページで、店だけではなく、乳牛を育てチーズを作る『ナカシマファーム』という酪農家の中島さんの話でした。しかも持続可能な酪農をめざしているのです。
〇堆肥づくりから
乳牛の糞尿を堆肥化し肥料として水田で飼料用の稲を育て、それを発酵させて牛に与えます。その牛が出した糞尿がまた肥料となる、というまさにサスティナブルな酪農でした。
現在飼料の国内自給率は26%程度なのです。輸入飼料の価格高騰、あるいは気候や疫病などでの価格変動、遺伝子組み換えの問題などがありますので、自給率を高めようとしていますが、まだまだ輸入に頼らざるを得ない状況です。
ですからこうして自分たちで育てた安心安全な飼料を与えられた牛から生産された乳製品は、私たち消費者も安心していただけますね。
チーズもしかり。自給率は15%程です。普段口にしているのは海外産なのです。
〇日本初のBROWN CHEESEとは
生乳からチーズを作るとき、プリン状のタンパク質の部分と水分状のホエイ(乳清)ができます。このホエイは廃棄されるのが普通なのです。
でも中島さんはこの大量に出るホエイを無駄にしたくないと、生乳を煮詰めて作るノルウェーのチーズの作り方を参考に、3年間試行錯誤してBROWN CHEESEを完成させました。
生乳とホエイを6時間ほど煮詰めると、だんだん色が変わり、キャラメルのような生地に変わり、ピーナツバターのような香り、黒糖のような甘さのBROWN CHEESEができるのだそうです。
〇生分解性プラスチックの使用
水を使わずにミルクにコーヒー豆を浸して抽出する新しい飲み物ミルクブリューも提供しています。ミルクブリューや生乳を使ったソフトクリームなどは生分解性プラスチックのカップを使用しています。
生分解性プラスチックとは、微生物によって水と二酸化炭素に分解され自然に還るプラスチックです。攪拌機を使って発酵させると2週間ほどで堆肥となりますので再利用しています。
チーズのイメージから北海道を想像しそうですが、佐賀県嬉野市塩田町にあります。遠くの人はネット注文で、九州の人は是非足を運んでBROWNCHEESEとMILKBREWを味わってみましょう。
ナカシマファームオンラインショップ
http://nakashimafarm.shop-pro.jp/
MILKBREW COFFEE
参考
https://discoverjapan-web.com/article/97206
https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/tikusan/attach/pdf/r5bukai2-10.pdf
https://nobels.co.jp/nobelswave/know_dairy/jyunkan/