安い物には訳がある!私たちの買い物で公正な貿易を取り入れよう
あなたは、100円で働くのと1,000円で働くのだったらどちらがいいですか?当たり前ですが、1,000円で働く方がいいと答える人が多いでしょう。
しかし世の中には、どんなにどんなに働いても適正な報酬をもらえない人がいます。そのような人が生まれる原因として、先進国の消費者が購入する「物」が関係していると言ったらどうでしょうか。
今回は、働き方や公平性に関するフェアトレードについて解説します!
どうして不公平な人や国があるのか?
物を売り買いする際に、国同士の貿易があります。この時、お互いの国が平等な関係性であれば、公正な取引が行われるでしょう。
しかし、先進国と発展途上国のような、経済の発展に大きな差がある国同士で取引が行われる場合はどうでしょうか。経済が不安定な発展途上国は、先進国から経済的な支援を受けていることがほとんどです。
つまり、貿易が行われる際に商品を買う側である「先進国の企業の立場が強くなる」場合が多かったのです。一方的に低い価格で取引されたり、取引を急に止められたりと、生産者が安定した報酬が得られない不利な取引は、不公平な状態と言えますね。
不公平な取引が生み出す問題
取引に対して不公平なだけでなく、下記のような労働環境にも問題があります。
- 低賃金で長時間労働問題
- 劣悪で危険な環境での労働問題
- 幼い子供達を使う児童労働問題
- 農薬や化学物質を使った環境問題
これらの問題があっても、対等な報酬は与えられないため、改善されることなくさらに劣悪な状況は続いていくことになります。
公正な取引を!フェアトレードの仕組み
経済的弱者の国にも、公正な取引をして人としても平等で自由な暮らしができるように決められたのが、フェアトレードという仕組みです。フェアトレードの基準には、公正な取引の実施や、児童労働や性差別などを行わないことなど細かく定められています。
具体的に、下記の4つの原則を解説します!
- 公正な価格
- 長期的な関係
- 労働条件の改善
- 環境保護
1.公正な価格
生産者が、生活を維持するために最低限の保証をしたり、市場の変動に対応できるようにしています。
2.長期的な関係
作る生産者と買う購入者との間に公正なパートナーシップを持ち、長期的で安定した取引ができます。
3.労働条件の改善
安全で人間らしい労働条件を確保します。児童には教育ができる環境を作るなど、働く人の権利を保護し支援しています。
4.環境保護
過度の農薬や化学肥料を制限し、持続可能な農業や生産活動を促進させます。土壌汚染・水質汚染、そして生態系への影響も減らすことで、環境に配慮した取り組みも含まれています!
人も国も平等な世界に
現在、フェアトレード商品も多く見かけるようになりましたね。
フェアトレードの考え方は、貿易の面だけではありません。貧困や雇用、環境問題、そして持続可能な経済発展なども重視していることから、SDGsのさまざまな目標とも密接に関係していることです!貿易には国同士が絡んでいるとはいえ、購入するのは私たち消費者です。
「なぜこの商品はこんなに安いのか?「この商品はどんな環境で作られているのか」
このように、物を購入する消費者がきちんと考え、選んでフェアトレードの商品を買うことは、不公平をなくしていくことに繋がります。人も国も、自由で平等な世界にしていきましょう!