「豆!多すぎませんか?」「いいえ、まだ足りないんです!」
私の職場には給食があります。数年前のことです。
「また豆が入ってる!もう、ダメ、、、」そう嘆いている豆嫌いの同僚がいたので、献立表を覗いてみました。
なんと、その月で14日間の中に9日も豆類が!
定番のポークビーンズにひよこ豆のシチュー、レンズ豆のカレー、インゲンの胡麻和え、ピースご飯、スナップエンドウ、枝豆、そして大豆といりこの甘辛炒め。
よくもまあこんなに豆レシピがあったものだ!と感心するほどに入っていました。
そこで、栄養士に尋ねました。「今月豆類多すぎませんか?」すると間髪入れずに「いいえ、それでもまだ足りないんです!」と。
豆類は体にいい、とよく聞いていましたし、確かに、豆類の代表格大豆は、日本の食を支えてきました。
みそや醤油の調味料として、豆腐、納豆、きな粉、油揚げ、湯葉、またはおからなどに加工され日本人に親しまれてきました。姿を変えて毎日のように食卓にあがっていたといっても言い過ぎではありませんね。
でも、なぜこんなにも愛されてきたのでしょうか?
大豆はとても栄養価が高いのです。三大栄養素と言われるタンパク質、脂質、糖質はもちろんのこと、カルシウムやビタミンB1、ビタミンE、葉酸、食物繊維などを豊富に含む食品です。
タンパク質が100g中33gも含まれており『畑の肉』と言われてきたことも周知のことと思います。
しかも肉のように脂質をあまり含まない良質な低カロリー食品で、かつエストロゲン(女性ホルモン)と同じような働きを持つイソフラボンも多く含まれています。肌の新陳代謝を促し、張りのある肌を保つなど、いつまでも若々しくありたいと願う女性にとっては、願ったりかなったりの食品です。
ところで最近、『大豆ミート』と呼ばれるものをスーパーでよく見かけるようになりました。
大豆からタンパク質を取り出し繊維状にして肉のように成型したものです。食感も肉に近く、しっかり味を付けることで肉と同じように食べることができます。
お肉は、牛や豚などの飼育過程で温室効果ガスを出すことが問題視されるようになってきましたが、『大豆ミート』は、温室効果ガスとは無縁です。青々と広がる大豆畑は、いつも光合成によってきれいな酸素をたくさん供給してくれます。
大豆をはじめとする豆類は、人々の健康を守り、地球環境をも守る『スーパーフード』だったのです。