マイレビューNo. 719

着物のSDGs

2年ほど前になります。親戚のおばあちゃんの遺品を整理したら、60枚ほどの着物が出てきたから、良かったらもらってほしいとの連絡がありました。 

少々黴臭さはありましたが、みんな立派にしていました。しかし私にはサイズが合わず残念でした。 

その後、買い取りセンターに連絡してきてもらったそうですが、こちらも古すぎるからか、1枚も買い取ってもらえなかったそうです。結局廃棄物処理センターに持って行ったようです。 

あんな高価な着物が焼却処分されるなんて、、、なんてもったいない。そう思いましたが、着物を着る機会も少なくなりましたのでもらったところでしまい込むだけかもしれません。 

母の時代には少し改まった席には必ず着物を着ていました。今は、お茶、日本舞踊など日本文化を守る人たちは着られますが、一般には、七五三、成人式、結婚式、葬式くらいでしょうか。 

貸衣装屋さんも増えましたし、それで間に合うようにもなりました。 

それでも何着かは持っていますね。あまり着ることがないけれど、正絹のものは非常に高価ですし捨てるに捨てられません。今の若い人たちのように、ネットで安く売買するようなものでもありません。 

箪笥の肥やしという言葉の通りではないでしょうか。 

 

思えば、着物というものは今の洋服と違って、長く使えるように作られているのでした。作り変えたり、染め直したりもできるのです。祖母や母の時代にはそうしていたのを微かに覚えています。 

着物はすべて直線に裁断されているので、縫い目を解けば長方形の反物に戻ります。ですから成長する子どもの体の大きさに合わせて作り変えができたり、好みで染め変えたりが容易にできるのです。 

 

でも、今、密かにブームになりつつあるのが、着物のリフォームです。思い入れのある着物を今風の洋服に作り変えます。生地がしっかりしていますので、スーツやドレスにしてもおしゃれですし、チュニックにしてちょっとしたお出かけや部屋着にもいいですね。箪笥の中にしまい込まれるより着物も喜びそうです。 

最近洋服屋さんの一角に着物をリフォームした洋服がかかっているのもよく見かけます。 

 

ところで、悉皆屋という職業をご存知でしょうか。着物に関する相談には何でものってくれる業者さんです。染色、洗い張り、汚れ・染み抜き、そして黴臭さにも対応してくれる着物のアップサイクルのスペシャリストだそうです。 

箪笥の中に眠っている着物、少し心配な着物も悉皆屋さんに相談すると、もう一度生まれ変わりますよ 。

写真は、友達がお母様や自分の着物をリフォームしたものです。素敵ですね。  

参考:https://ichiru.net/column/kimono-sdgs/

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