どうする?ザリガニとアカミミガメ
2023年6月1日から、アメリカザリガニとアカミミガメは外来生物法で指定する「条件付き特定外来種」となりました。
- アメリカザリガニを野外に放さないで!(引用:環境省)
- アカミミガメを野外に放さないで!(引用:環境省)
ザリガニ釣りは誰もが一度は経験したことがある野外遊びの一つではないでしょうか?大きくて真っ赤なものがアメリカザリガニ、小さくて色が淡い個体は日本にもともといる在来種と誤認されている場合が多いかもしれません。
しかし、本州以南に生息しているザリガニのほとんどは北米原産のアメリカザリガニで、在来種ニホンザリガニは北海道と東北の一部の冷涼できれいな水域だけに生息しています。したがって子どもの遊ぶ範囲で釣れるザリガニは、100%北米原産のアメリカザリガニといっても過言ではないでしょう。
また、かつてお祭りなどで売られていた小さくて可愛らしいミドリガメは、耳が赤くなくても北米原産ミシシッピアカミミガメの子ガメです。ミシシッピアカミミガメは、飼育下での寿命が20〜30年で成長すると25cmくらいの大きさになります。
アメリカザリガニとアカミミガメは子ども達にも人気で広く飼われてもいる生きものですが、今後は野外に放すことはもちろん、逃がしてしまっても違法行為となるので注意が必要です。場合によっては、罰則・罰金が科されることもあります。
そもそも外来種は人間の生活や経済活動に伴って持ち込まれ、無責任な扱いや偶然の成り行きが重なった結果、国内に定着したものです。すでに日本の生態系の一部として役割を果たしている場合もあり、外来種全てをひとくくりに悪者扱いするのは適切ではありません。
外来種の数をコントロールする最終手段が駆除となりますが、どんな命でも粗末に扱うことは人の倫理に反するはずです。人間都合による駆除を最低限に抑えるためにも、むやみに持ち込まない・飼わない・逃がさないといった基本的な意識を社会に広げていくべきでしょう。
なお環境省は、ザリガニやアカミミガメを見つけた際、責任をもって飼えない場合・引き取り先を探せない場合は「そのまま、そっとしておいてください。」と説明しています。
参照:日本の外来種対策「2023年6月1日よりアカミミガメ・アメリカザリガニの規制が始まりました!」環境省