「クリスマスケーキ問題」から考えること
クリスマスや節分、バレンタインなどのイベントが近づくと、コンビニやスーパー、百貨店などでそれにまつわる他食品の広告が目に入るようになりますよね。
今回、2023年12月に「クリスマスケーキ」が崩れて届いてしまったニュースを目にして、色々なことを考えました。
わたしは現在フランスに住んでいますが、デリバリー文化は盛んですが、このようなケーキという壊れやすく崩れやすい食べ物は、お店に行き自分でピックアップすることが基本。
日本では、生物を含めて、どんな食べ物でも完璧な状態で、指定日時通りに配達されるのが当たり前とされていますよね。
高い代金を払い予約し、当日を楽しみにしていた方ばかりだと思いますが、わざわざSNSにあげ、拡散しなくてもいいのではないか。このような騒動後、苦情はもちろんのこと、一度に不信感を顕にすることは、「当たり前」を「ありがたく」ならなくなってしまっているからなのかなと感じました。
それと同時に、このようなイベント毎のフードロスについても考えました。
2月3日の恵方巻きの売れ残りについて調査する、食品ロス問題ジャーナリストの井出留美さんの報告によると、2023年の恵方巻売れ残りの経済損失は約12億円相当だということで、売れ残り本数としては256万5,773本と想定されています。
メディアなどの報道で、恵方巻きの食品ロス問題は多くの人が知るようになりましたが、恵方巻きは「当日買う」人が多く、予約する習慣が浸透していないため、数万本の恵方巻きは食べられないまま廃棄の形をとっています。
節分の恵方巻き、クリスマスケーキやバレンタインのチョコレート、ハロウィンのお菓子などは、多くが経済的利益を狙った企業のマーケティング戦略です。
広告やSNSの情報があふれる時代の中で、自分にとって必要なものを選び取ることはますます重要になっています。
本当に食べたいなら自分で作る、専門店でのみ予約購入するなど、食品ロスを減らすアクションの輪を広げましょう。
買われない商品やお店は廃れていきます。販売のカタチを消費者側が変えていくことが大事だと思いました。
参照:恵方巻売れ残り 2023年はどうだったか?45店舗調査で探る パル通信