誰でもスポーツを楽しめる環境へ!『デフラグビー』とは?
誰にでもスポーツを楽しむ権利があり、スポーツを誰にでも楽しめるように改良、工夫していくことがより求められるようになってきている。
理想の話にはなるが、健常者も障がいがある人も同じステージで取り組むことができる場が整備されれば、両者にとって満足度の高い環境構築につながるのではないだろうか?
今回の記事では、コンタクトスポーツであるラグビーに着目してみたい。
紹介するのは
『デフラグビー』
コンタクトスポーツは、身体接触がある分それなりのリスクがある。
デフラグビーがどんなスポーツで、どのような配慮がなされているかを知ることで、安全面における
『誰でも楽しめるスポーツ』
のヒントを得るきっかけになるかもしれない。
『デフラグビー』とは
『デフ(Deaf)』とは聴覚障がい者のこと。
すなわち、デフラグビーとは
『聴覚障がい者のラグビー』
を意味する。
デフラグビーは通常のラグビーのルールに基づいて行われ、通常のラグビーで言葉によるコミュニケーションが必要な場面においては、サインや旗などを利用した配慮のもとゲームが進められる。
難聴の程度示す値であるdB(デジベル)において両耳25以上の人に参加資格があるようだ(大会により基準が異なることもあるとのこと)
通常のラグビーとの違いは『聴覚にまつわる部分』のみ
私(筆者)はラグビーを専門種目としているが、通常声によるコミュニケーションを取るところを、サインや旗で行っている以外は普通のラグビーと同様のルールで行われるという点に驚いている。
語弊を恐れずに言うと、デフラグビーにおける健常者と聴覚障がい者の壁は『聴覚にまつわる部分』だけで、我々健常者でも参画できる可能性は十分にあるということが言えるのではないだろうか。
誰でもスポーツを楽しめる環境づくり
皆さんは『ユニバーサルデザイン』という言葉をご存じだろうか?
ユニバーサルデザインとは
『年齢、性別、障がいの有無などに関係なく、商品やサービス等を設計する段階からできるだけ多くの人が利用可能な状態にデザインすること』
という考え方である。
冒頭でも述べたが、スポーツは誰にでも楽しむ権利があり、できるだけ健常者と障がい者の障壁を取り払うことが今後求められてくるだろう。
今回紹介したデフラグビーはその一例で、連盟の取り組みの事例では、健常者に耳栓をつけて「聞こえない世界」の中でラグビーを体験をさせる活動も行っているようだ。
さまざまなハードルはあれど、将来的にはラグビーという球技種目の中の1つの選択肢として確立してほしいと個人的には感じている。
また、種目によって難易度は異なるかもしれないが、他の競技でも誰でも参画できるような環境整備を行い、全ての人がスポーツを通してハッピーになれる環境が整備されていくことに期待したい。
参考リンク(日本聴覚障がい者ラグビーフットボール連盟公式サイト)
https://deaf-rugby.or.jp/