北欧から学ぶ、サステイナブルな暮らし
2023年度のSDGs達成度ランキングでは、1位フィンランド・2位スウェーデン・3位デンマークと北欧の国が上位を占めました。「暮らしやすい国ランキング」や「幸福度ランキング」でも常に上位に名前が上がる北欧諸国。幸せな日々の暮らしの中に、高いSDGs達成度につながるヒントがあるのか、実際にどのような取り組みを行っているのかなど、調べてみました。
ヒュッゲという考え方
北欧の人々は、『hygge(ヒュッゲ)』という考え方を大切にしています。
ヒュッゲとは、デンマーク語で「居心地がよい空間や時間」を意味しますが、今では単なる一つの単語にとどまらず、居心地がよい空間や時間の中で過ごすということに重きを置く北欧の人々の大切な価値観・マインドとなっています。
ヒュッゲな暮らし方のコツ
■心落ち着く大切な人と時間を過ごす
■自分のリラックスタイムをつくる(読書時間やティータイム、バスタイムなど)
■小さな幸せを見つけて感謝する
■ Less is More=在るもので満たす
■落ち着く空間を作る
■ワーク・ライフ・バランスを整える
■デジタルデトックス
■散歩や徒歩・自転車移動などで自然を感じる
■生活に見栄をはらず、自分が心地よいと思うお気に入りのものを丁寧に使う
■完璧を求めない、無理をしない
北欧の国々は冬と夜の期間が長く、冬の日照時間は8:30~15:30ごろまでととても短いのが特徴です。そのぶん長く使えるお気に入りの家具や照明を厳選して大切に使い、家の中で心地よい時間を過ごすライフスタイルが根づいているのですね。北欧の人々のこの暮らし方は、大切な人や物に囲まれてリラックスすることで心も健康になりますし、厳選したお気に入りのものを長く使うことによってリデュースやCO2削減にもなり、SDGs達成度の高さにつながっていると思いました。
北欧の人々はなぜ幸福度が高いのか
先述したヒュッゲな暮らし方に加え、北欧は消費税がとても高いことで有名です。
税金はとても高いのですが、そのぶん大学までの学費や医療費がすべて無料だったり、高齢者への保障やサービスがとても充実しています。こうした生活の保障は安心につながり、将来に対する悩みが少なく今ある幸せな時間や空間を大切にすることができるのですね。
また、北欧の人々は残業しないことでも有名です。
週の労働時間も各国でしっかり決められており、少ない労働時間でもきちんと社会が成り立っていて、労働生産性の高さがうかがえます。仕事とプライベートのメリハリ。とてもうらやましいライフスタイルです。
北欧で取り組まれているSDGs
それでは、具体的に北欧ではどのようなSDGsに対する取り組みがあるのでしょうか。調べてみると、【環境問題】と【エネルギー問題】に特に熱心に取り組んでいることが分かりました。
〖北欧のSDGs対策取り組み例〗
・電力供給にグリーンエネルギー (※) を採用
(※)グリーンエネルギー=太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなどから作られるエネルギー。環境への負荷が少なく、地球温暖化へ配慮したエネルギー。
・食品ロス対策として一般家庭でもコンポストを多く設置
・レスポンシブルツーリズム
=責任ある観光。環境に配慮した行動をとること。
・移動手段として多くの人が自転車を利用
・ペットボトルや空き缶をリサイクルするとお金が還元
・フェアトレードやオーガニック商品、エシカル消費の浸透
人にも、地球にもやさしい北欧の暮らし。ぜひ参考にして日々の生活に取り入れていきたいと思います。