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レジ袋有料化ってほんとに意味あるの?

現代社会の生活において欠かせないものとなっているプラスチック。
大量のプラスチック消費によって海洋汚染にもつながり、私たちの食べる魚にも悪影響を及ぼし
ていると言われています。
そのため、各国でレジ袋を有料化し、プラスチック消費量を減らす動きが広まってきています。
世界では既に60か国以上が、レジ袋に対して使用禁止や有料化などの規制を設け、レジ袋の削
減に向けて取り組んでいます。

みなさんにとっても、日本で2020年から「レジ袋の有料化」が開始されたことは、まだ記憶に新し
いですよね。
地球温暖化の一因となるプラスチック製のレジ袋の流通を減らすため、お店がそのレジ袋を有料
で提供するという試みです。

それにともなって、マイバックを持ち歩く生活が習慣化された方もいるでしょう。

果たして、この取り組みは本当に効果はあるのでしょうか。
今回は、レジ袋有料化とSDGsを解説し、気になる効果についても紹介します。

レジ袋有料化とSDGsの関係
2020年7月1日から全国のレジ袋が有料化されました。
この取り組みは、レジ袋の原料となっているプラスチックによる環境問題を解決するためです。
特にレジ袋は、環境に対する負荷が大きい一方で、一度使われた後は廃棄物として処理される
ことがほとんどです。
このため、レジ袋の使用を減らすことは、SDGsの一部である「持続可能な消費と生産の確保」
(Goal 12)や「温暖化対策」(Goal 13)・「海洋の保護」(Goal 14)に貢献することができます。

持続可能な消費と生産の確保
レジ袋の使用を減らすことにより、資源の効率的な利用や廃棄物の削減が可能となります。再利
用可能なマイバッグの使用やバイオマスプラスチックなどの代替材料の導入は、持続可能な消
費と生産を促進することにつながります。

温暖化対策
プラスチック製のレジ袋の生産には化石燃料が必要であり、その結果、二酸化炭素の排出が増
えます。これは地球温暖化や気候変動に寄与します。レジ袋の使用を削減し、代わりに再利用
可能なバッグを促進することは、温暖化対策に寄与することになります。

海洋の保護
プラスチック製のレジ袋はしばしば海洋に廃棄され、海洋生物にとっての脅威となります。これは
海洋生態系に悪影響を及ぼし、海洋生物の生存を脅かす可能性があります。レジ袋の使用を減
らすことは、海洋環境の保護につながることができます。

したがって、レジ袋の使用量を減らす取り組みは、SDGsの一環として持続可能な開発に貢献す
ることができます。

レジ袋有料化の効果は?
実際のところ、レジ袋を有料化したことによってレジ袋の利用者は減ったのでしょうか?

1週間レジ袋を使わなかった人の割合

有料化前(2020年3月)有料化後(2020年11月)
30.4% 71.9%

レジ袋有料化が始まった2020年7月から11月までの4か月間で、1週間レジ袋を使わなかった人
の割合が41.5%も増えたとのデータも。
(参考:令和2年11月レジ袋使用状況に関するWEB調査)

こうして見ると、有料化によるレジ袋の削減効果は大きく出ていると言えるでしょう。

まとめ
レジ袋は、国民の皆さんが1人1日1枚使っていると言われるほど身近なものです。
普段、何気なくもらっているレジ袋の有料化は、そのレジ袋が本当に必要か考えるきっかけにな
る取り組みと言えるでしょう。
さらに、プラスチックごみを取り巻く様々な問題、海洋プラスチックごみ問題や資源の枯渇、地球
温暖化等についてプラスチックとの付き合い方を見直す機会としていただきたいと考えています。

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