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2000年で1番暑い!ヒートストレスによる経済損失とは…

こんにちは。SDGsを経済的な観点から捉えていて記事をUPしています。eSです。

2023年の北半球は過去2000年の中で最も暑かったと、ヨハネス・グーテンベルク大学などでは研究成果を明らかにしました。この研究は最長約2700年生きた木の年輪を分析する方法で、約2000年前からの気温を復元することが可能となっているようです。観測の中で最も暑かったのは西暦246年と推定されていましたが、2023年の昨年の気温は歴代の見積もりをも上回ったとのことです。健康被害だけにとどまらず、多方面から変化が見られています。

有害な細菌の一つであるビブリオ属菌は海水に生息し、胃腸炎、敗血症、コレラのような感染症を引き起こしますが、世界中で気温と海面が上昇する中で病原性ビブリオ属菌が生息する沿岸域も拡大し、感染者は過去40年で2倍近くになったとの報告もあります。

海水の上昇により、魚介類の水揚げ量は大きく減少しており、近年は北海道のサンマとスルメイカ、岩手県のサケの年間漁獲量は例年の10分の1以下の水準で推移しているとのことです。市民に馴染みの深い魚介なだけあり、この数字は深刻だと思います。

そしてなによりも重きをおいて問題視しているのが、労働力です。国際労働機関が指摘しているのが「熱ストレス」(別名ヒートストレス)と呼ばれているもので、環境(気温、放射温度、湿度、風速、)と、衣服や人間活動が相互作用をおこして体温が上昇するするときに発生するストレスをさすようです。その熱ストレスにより、失なわれる労働時間が2030年までに全世界で2.2%に達すると予想されています。あまりピンと来ない数字ですが、経済損失で表すと、2兆4千億ドル(約380兆円)にもなるようで、特に外で作業する必要のある農業や建設業では、暑くて到底外で働けなくなると言われています。暑さにより、作業のスピードも著しく鈍るのも当然ですし、運輸業や観光業、空調が不十分な工場勤務などでも仕事がはかどらなくなることがこのような経済損失につながると言われています。

単純に熱中症などの健康被害だけでなく、それによる判断力ややる気などに直結してくる労働力の問題がもはや精神論などではなさそうで、地球温暖化への対策はこれからも1番の課題となりそうです。

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