マイピックアップNo. 861

価格における男女格差、「ピンクタックス」

ジェンダー格差の中でも、見落とされがちな「ピンクタックス」問題をご存知でしょうか?

これは女性向けに販売されている製品やサービスが、男性向けに販売されているものよりも高い傾向にある価格を「ピンクタックス」または「ピンク税」と呼んでいます。

由来としては、女性用商品の多くがピンク色のパッケージを使用していることからきています。

2015年、ニューヨーク州の消費者センターがまとめた調査によって、成分・容量・数量・サイズなどが同等の商品でも、女性向け商品は男性向けのものより価格が高いと指摘されました。

具体的には、パーソナルケア商品(シャンプー、制汗剤、カミソリなど)は女性用の方が13%高く、女性服は男性服より8%、おもちゃは女児用の方が7%、子供服も女児用の方が4%高いということです。

もちろん、男性向けと女性向けの商品がまったく同じということは稀なので、完全な比較は難しいということですが、「同等の商品を比較しても、女性は男性に比べ年間平均1351ドル(約15万円)多く支払っている」と結論づけられています。

このピンクタックスが広まった背景には、ジェンダー格差が社会問題として大きく扱われ始めたことや、SNSを通して店舗に陳列されている商品の男性用と女性用の価格差を多くの人が投稿したことで、この事象についての認識が広まったということです。

欧米では「消費者社会の中でも、無意識のうちに男女格差が横行している」と受けとめられ、不公平な値付けの中止を求める抗議が行われています。

その一方日本では、現在は廃止され始めていますが映画館のレディースデーなど、あらゆる分野で女性優遇のサービスが提供されていることから、逆にそれらを指摘し改善される意見も聞かれます。

ジェンダーフリーという観念が広まり、さまざまな場面で整われ始めていますが、まだ

性による差別や区別を社会生活の中で気づくことはたくさんあります。

性の意識の差がどのように変化していくのか、今後も注目すべきこととして覚えていただければ幸いです。

 

 

 

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    miaki.i

    フランスの小さな町に住んでいます。 関心ごと:衣食住におけるエシカル消費、環境問題、ゼロウェイスト、食にまつわる取り組み、社会問題

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