生ごみは捨てずに循環。コンポストの重要性
コンポストには、地球環境の保護や持続可能な食の循環という大きなメリットがあります。
植物を栽培するのに古くから利用されてきたコンポスト。昔からの知恵でありながらも技術は進化し、現代人の生活に合わせた方法のコンポストも数多く生まれています。
生ゴミ減量は地球にいいこと
FAO(国際連合食糧農業機関)の調査によると、世界では年間約13億トンにおよぶ食品ロスが発生しており、これは年間で生産されている食品の約40億トンの3分の1の量に相当します。
また、生ごみの約80%は水分であり、焼却するためには多くの燃料が必要となり二酸化炭素の排出量もおのずと増えることになります。
コンポストを利用して生ごみの量を減らせば、二酸化炭素の排出を抑えることが期待できます。
お庭がなくてもできるバッグ型コンポスト
筆者の住むフランスでは、食品廃棄物対策法の一つとして2024年1月から全ての国民に生ごみの堆肥化(コンポスト)を義務とする法律が施行されます。
これによって、各自宅にコンポスト用の処理容器を置くか、自治体が公共設置したコンポストボックスに生ごみを持っていく必要がでてきます。
そこで、私の家では日本発のバッグ型LFCコンポストセットを試してみました。
初めて利用する人にも易しいシステムで、初回は専用バッグをふくめ、コンポスト基材(混合用の土)は希望する周期で届けてくれます。
日常で発生する生ごみを2ヵ月ほどコンポストバッグの中に入れ、毎日軽く混ぜ、2〜3週間で栄養豊富な堆肥へと変わります。
丈夫なバッグはペットボトルの再生生地でできており、水や虫の侵入を防ぐ特注のファスナーがついています。
基材は生ごみの分解を進め、気になっていた生ゴミ臭の発生を抑えてくれるので、ベランダに出していても部屋の中に入れても安心です。
まだ使い始めたばかりですが、生ゴミを捨てないだけで家庭ゴミがかなり減ったことを実感しています。
コンポストバッグで作られた堆肥は、栄養がたっぷり含まれているので家庭菜園で使うのも大きな楽しみ。
そして、コンポストの堆肥で育った野菜を食べて、またそこで出た野菜くずをコンポストに戻すという食の循環を自分の手でできます。
個人で行うコンポストは小さな循環ではありますが、より多くの人が始めることで地球に大きな循環となるはずです。
興味がある方は家庭用コンポストを始めてみてはいかがですか?
参考:LFCコンポスト https://lfc-compost.jp