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日本家屋を見直そう!

お盆に娘のところに行ってきました。 
高層ビルが立ち並ぶ埋め立て地、14階建て3LKの住宅に住んでいます。和室もありますが、鉄の扉に始まり、少々圧迫感のある廊下、白を基調にしたクロスを張られた壁、ふすま。無駄のない小奇麗な部屋で核家族3~4人で住むには十分です。 
歩いて行ける距離に、病院、薬局、スーパー、各種学校、内地と結ぶモノレールがあり、その駅ビルには、飲食店、各種店舗、キッズスペースやホテルも。 

すこぶる便利そうです。  


でも、帰りの新幹線から見える田園風景に、ふと日本家屋、それも子どもの頃住んでいた伝統的な日本家屋を思い出しました。もう知る人も少ないでしょう。 
 

伝統的日本家屋とは?

もう昔話の世界にしかないような藁葺き屋根の家、材料が石、木、竹、土、萱、わら、藺草、綿、麻、紙等すべて自然素材なのです。具体的に説明しましょう。  

基礎…石、コンクリート 
骨組み…木材 
土間…土 
畳…わら、イグサ、絹、綿、麻等 
板張りの床…板 
壁…板、竹・土・わら等、漆喰(消石灰) 
戸(板戸、障子、ふすま)…木材、和紙等 
天井…板 
屋根…木材、竹、茅(草)、わら、檜皮、杉皮、和瓦等  

これに鉄釘、針金等くらいですね。木材加工するためののこぎり、トンカチ、カンナなどの鉄製品の製造には化石燃料を必要とするのでカーボンニュートラルとは言えません。 
しかしその他はほとんどが職人等の手作業で作られてきたものです。  


今の高層住宅は? 

基礎・骨組み…鉄筋・コンクリート 
畳…縁が化繊に 
床…フローリング(板を接着剤で止める) 
壁…クロス(ビニル、布、紙製壁紙)、プラスチック壁紙等 
天井…クロス、石膏ボード、合板プリント 

内装の新素材は、耐久性、耐火性、断熱性、軽量化、通気性、価格等で改良されたものでメリットも多いのも確かです。しかし化学物質なのです。 
基礎・骨組みには、巨大なビルを支えるための大量の鉄筋コンクリートが使用されます。これを使って建築するためには巨大クレーン等が使用されます。  

それぞれ製造過程や運送過程で化石燃料を使い、また建築過程においてもクレーン等の使用でCO₂を大量に排出していることが十分考えられます。その結果として温暖化なのです。 

最近の異常高温、豪雨、洪水、竜巻、熱波等を引き起こしていることを考えれば、都市集中型の利便性だけを追わず、可能な限り伝統的な日本家屋の良さにもう一度目を向けましょう。本当の安心・安全な、持続可能な明日をつくりましょう。 

参考 
https://www.suumocounter.jp/chumon/report/jitsurei/entry/nihonkaoku/ 
https://oshihaku.jp/nenkan/page/13152373 

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