リモートワークはエコ?自宅でできる地球に優しい働き方のコツ
地球温暖化への関心が高まる中、私たちの「働き方」が環境に与える影響について考えたことはありますか?
特にコロナ禍以降、一気に普及したリモートワークは、「通勤が減るからエコだ」というイメージを持たれがちです。しかし、その裏側で、自宅の電力消費が増えたり、新しいIT機器の購入が増えたりするなどの環境負荷も指摘されています。
本当にリモートワークは、環境に優しい働き方なのでしょうか?
この記事では、リモートワークとオフィスワークの環境負荷(カーボンフットプリント)を、データに基づき徹底比較します。あなた自身の働き方をサステナブルなものに変えるための、具体的なアクションをご提案します。
環境への影響を決める3つの要因

働き方が環境に与える影響は、主に「移動」「エネルギー」「資源消費」の3つの要因に分けられます。複数の調査や研究データを見ると、リモートワークによって削減できる排出量と、逆に増加してしまう排出量があることが分かります。
通勤の負担を減らす嬉しい効果
最も分かりやすい環境負荷の差は通勤です。
環境省のデータによると、日本の家庭からのCO2排出量のうち、運輸部門が占める割合は非常に大きく、その多くが自家用車の利用によるものです。
リモートワークの最も大きな環境メリットは、この通勤に伴うカーボンフットプリントの削減です。ある研究では、フルリモートワークの場合、移動によるCO2排出量を最大90%削減できるという試算もあります。
エコ通勤の重要性
オフィス出勤が週に数回あるハイブリッドワークの場合、エコ通勤の意識が重要になります。
・自家用車:CO2排出量が最も多い
・電車/バス:乗車人数で割るため、一人あたりの排出量が大幅に少ない
・自転車/徒歩:排出量ゼロ(製造・廃棄を除く)
サステナブル経営を目指す企業は、エコ通勤を促すインセンティブ(手当や駐輪場の整備など)を導入し、従業員の行動変容を後押ししています。
自宅での電力の使いすぎによる落とし穴
通勤負荷が減る一方、リモートワークで増加するのが自宅での電力消費です。
オフィスは大規模なエアコンや照明が集中管理されており、エネルギー効率が高い傾向があります。しかし、従業員が自宅に分散すると、以下の現象が起こります。
- 自宅の冷暖房・照明の稼働時間増加
オフィスでは集団冷暖房で済むところ、自宅では個人でエアコンを稼働させるため、一人あたりのエネルギー効率が低下する可能性があります。 - IT機器(PC、モニター、Wi-Fiルーター)の長時間利用
特にモニターを複数台使用したり、古いPCを使っている場合、消費電力は無視できません。
「リモートワークによる削減効果(通勤) > 自宅での増加効果(電力)」となればエコと言えますが、自宅の電力を無意識に使いすぎると、そのメリットを相殺してしまう恐れがあるのです。
見落としがちな資源の使い方の注意点
リモートワークはペーパーレス化を加速させる大きな要因となりました。
会議資料や稟議書が電子化されることで、紙の消費や印刷に伴うインク・電力の消費が大幅に削減されます。これはリモートワークの明確な環境メリットです。
しかし、一方で注意すべきはIT機器のライフサイクルです。
- 新しい働き方に対応するため、高性能なPCやWebカメラなどが大量に購入されます。これらの製造・輸送・廃棄にもカーボンフットプリントが発生します。
- オフィスを縮小する場合、デスクやチェアなどのオフィス備品の適切なリサイクル・廃棄も環境負荷に影響します。
真のサステナブル経営を目指すなら、ペーパーレスだけでなく、IT機器の長期利用や環境配慮型製品の選択もセットで考える必要があります。
会社と地球の未来を守る働き方改革

リモートワークを推進する働き方改革は、単なる従業員の満足度向上や生産性向上だけでなく、企業のサステナブル経営戦略において極めて重要な要素です。
導入で生まれるメリットと今後の課題
メリット
- CO2排出量の削減(スコープ3への貢献)
・通勤によるCO2排出量削減は、企業のサプライチェーン外(スコープ3)の排出量削減に直接貢献します。 - レジリエンスの向上
・災害やパンデミック時にも事業継続が可能な体制は、サステナブルな企業運営そのものです。
課題
- 自宅利用分の環境負荷の把握
従業員の自宅における電力消費などは、企業が直接管理・把握しにくいため、削減に向けた施策が打ちにくい点です。 - デジタル格差の是正と機器の効率化
すべての従業員が効率的でエコなIT機器を使えるよう、企業側の配慮や支援が必要です。
サステナブル経営とは、環境・社会・経済の持続可能性を考慮した経営であり、リモートワークという働き方改革は、環境負荷の低減と従業員のウェルビーイング向上を同時に実現する、一石二鳥の戦略と言えます。
リモートワークをエコにする優しいコツ

データが示すように、リモートワークがエコかどうかは、私たち一人ひとりの行動にかかっています。今日からオフィスでも自宅でも実践できる、具体的なエコアクションを紹介します。
こまめな主電源オフと「見える化」で電力削減
リモートワーク中の電力消費を抑える最大のポイントは、「使っていない家電の電源を切る」ことです。
- PC周辺機器:使用しないモニターやプリンターの電源はこまめにオフにしましょう。
- 待機電力:テレビ、Wi-Fiルーターなどの待機電力は意外と大きなロスになります。集中電源タップを活用し、一括で電源をオフにする習慣をつけましょう。
毎回プラグを抜くのが面倒な方には、手元でパチッと主電源を切れる個別スイッチ・USBポート付きの電源タップがおすすめです。こちらはスマホやガジェットも充電器なしで直接充電できるためデスクまわりがすっきり片付き、おしゃれなインテリアのように馴染みながら手軽にエコワークを始められますよ。楽天市場で電源タップを見る家電量販店で販売されている消費電力量計を使って、PCやモニターがどれだけ電気を使っているか見える化するのも有効です。
オフィス出勤時は「エコ通勤」を意識
もし週に数回オフィスに出勤する場合は、エコ通勤を徹底しましょう。
- 公共交通機関:電車やバスは、自家用車よりも一人あたりのCO2排出量が圧倒的に少ないです。
- 自転車・徒歩:健康増進にも繋がり、排出量は実質ゼロです。片道30分程度なら、積極的に取り入れてみましょう。
エコ通勤を楽しく続けるためのおすすめアプリ4選
- moveco(ムブコ)
特徴: スマートフォンを持って移動するだけで、徒歩や自転車、公共交通機関などの移動手段を自動で判定・記録してくれます。
嬉しい効果: 自分の移動がどれだけCO2を減らせたかがグラフで「見える化」されます。貯まったマイルは、環境保全団体への寄付やエコグッズのギフトに交換できるので、ゲーム感覚でエコ活を続けられます。 - SPOBY(スポビー)
特徴: 自治体や企業との連携も多い、歩行や自転車移動を応援してくれるアプリです。
嬉しい効果: 乗り物に乗らずに歩いた距離などが「脱炭素量」として数字で分かります。頑張って歩いて貯めたポイントは、地域の店舗やスポンサー企業からの素敵な特典・クーポンと交換できるのが大きな魅力です。 - ANA Pocket(ANAポケット)
特徴: ANAグループが提供する、移動と健康をテーマにしたアプリです。車も含めてすべての移動がポイントの対象になります。
嬉しい効果: 徒歩や自転車といった環境に優しい移動手段を選ぶと、より高いポイントがもらえます。貯まったポイントはANAのマイルや提携企業のクーポンに交換できるため、旅行や出張が好きな方にぴったりです。 - aruku&(あるくと)
特徴: 「歩くこと」そのものをゲームのように楽しめる、ウォーキングに特化したアプリです。
嬉しい効果: アプリ内の住民から出される可愛いミッション(歩数制限など)をクリアしていくと、地域の名産品が当たる抽選券やTポイントがもらえます。日々の通勤が楽しいお散歩タイムに早変わりします。
デジタル活用によるペーパーレスの徹底
資料を印刷する前に、「本当に紙が必要か?」と自問しましょう。
- デジタル共有:資料はクラウドやオンライン会議ツールで共有し、紙での印刷は最小限に抑えます。
- 電子サイン・電子決裁:会社全体で電子決裁システムを導入すれば、業務効率化とペーパーレスが同時に進みます。
服装の工夫による冷暖房の調整
自宅でのエアコン使用は、カーボンフットプリント増加の大きな要因です。
- 夏場:室温設定を少し高めにし、通気性の良い服装や扇風機で調整。
- 冬場:室温設定を少し低めにし、重ね着やひざ掛けなどで暖をとる。
地球に優しいオフィス備品の選択
サステナブルな消費を意識し、製品を選ぶ行動も重要です。
- IT機器:省エネ性能の高いPCやモニターを選びましょう(例:ENERGY STAR認証製品)。
- 文具:再生紙を使ったノートや、リサイクル素材を利用した文房具を選ぶようにしましょう。
意識的な「働き方」が地球の未来を変える

リモートワークは、通勤によるCO2排出量を削減する大きなポテンシャルを秘めています。しかし、その効果を最大限に引き出すには、私たち働く世代一人ひとりが、自宅での電力消費や資源の利用について、意識的になることが不可欠です。
働き方改革とサステナブル経営は、今や切っても切れない関係です。自身の「働き方」が地球環境にどう影響しているかを「自分ごと」として捉え、今日からできる小さなアクションを積み重ねていきましょう。
その意識的な行動こそが、地球の未来を変える最もパワフルな力となるはずです。
参照元
・環境省:家庭からの二酸化炭素排出量
・経済産業省:サステナビリティに関する取り組み
・国立環境研究所:ライフスタイルにおけるCO2排出量
・ENERGY STARプログラム公式サイト(省エネ製品情報)
リモートワーク エコに関するよくあるQ&A
Q1:在宅ワークが増えて自宅の電気代が上がってしまいました。エコと節約を両立する良い方法はありますか?
A:一番手軽なのは、エアコンの「自動運転モード」の活用です。こまめにオンオフするよりも、室温を一定に保つ方が電力消費を抑えられます。また、お気に入りのひざ掛けやタンブラーを使って足元や体を温めるなど、家電に頼りすぎない工夫をゲーム感覚で楽しむのがおすすめです。
Q2:リモートワーク用のパソコンやモニターを新しく買うとき、環境に配慮して選ぶ基準はありますか?
A:国際的な省エネ基準である「国際エネルギースタープログラム」の適合マークが付いている製品を選ぶのがおすすめです。また、長く使える耐久性の高いモデルを選ぶことや、不要になった古い機器を適切に回収・リサイクルに出すことも、立派なエコアクションになります。
Q3:会社としてリモートワークのエコ効果をもっと高めるために、社員ができる提案はありますか?
A:クラウドサインなどの電子決裁システムや、ペーパーレス会議ツールの導入を提案してみてはいかがでしょうか。業務の効率化(時短)につながるだけでなく、紙やインクの消費を大幅に減らせるため、会社にとっても地球にとっても嬉しい効果をみんなで実感しやすくなります。
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