バイオ燃料って何だろう?
天ぷら廃油が燃料になる、という話をしましたが、これはバイオ燃料といわれるものです。生物つまり動物や植物由来の再生可能な燃料をバイオ燃料といっていますが、化石燃料に代わるもので地球温暖化対策、脱炭素の今日、非常に重宝されています。
バイオ燃料には、どのようなものがあるのでしょう。それは大別すると4つに分けられます。
1.バイオエタノール…サトウキビ、トウモロコシ、小麦などを、蒸留・発酵して製造するエタノールで、ガソリン車の燃料になるものです。広大な農地を持つアメリカや中国で主に生産されています。
昨今問題になっています、食品廃棄物もこのバイオエタノールにされています。東京ドーム5個分ともいわれる食品廃棄物がみんなバイオエタノール化されるといいですね。
2.バイオディーゼル燃料…菜種油、大豆油や前述したそれらの廃食油から製造する燃料で、軽油に代わるものです。ディーゼル車、ヨーロッパでは一般的だそうですが日本には少ないですね。以前の方がよく聞いていたので出回っていた気がしますが。
3.バイオジェット燃料…バイオディーゼル燃料と同じ植物油やその廃食油を化学処理して更に純度の高いものにし、航空機のジェット燃料にされるものです。欧米ではかなり使用されているそうですが、日本は開発が少し遅れていますが、急ピッチで技術開発を進めているようです。
4.バイオガス…天然ガスや都市ガスに代わる燃料です。これはなんと、生物の排せつ物、汚泥、汚水などを発酵させて製造するものなのです。
生物の排せつ物さえもバイオ燃料となるのです。驚きです。でも元をたどると納得ですね。
バイオ燃料開発に為に色んな取り組みがなされていることに驚かされます。しかし、まだ課題もたくさんあります。
バイオエタノールの主な原料は、サトウキビやトウモロコシ…これらは食料として生産されているものなのです。食料を燃料にすること、またその生産性を上げるために環境破壊を招いている地域があること、バイオ燃料の開発・製造にかなりのコストがかかることなどがあげられます。
これらの課題に配慮しつつカーボンニュートラル実現に向けて努力していきたいものです。
出典:https://bizchem.net/what-is-biofuel
https://www.wsew.jp/spring/ja-jp/lp/bm.html