“日本一パンダに出会える街”のSDGs取り組みとは?
100年先の未来に向けた、生物多様性や持続可能な循環型社会づくり。
環境破壊や乱獲の影響で、野生に暮らす動物が絶滅の危機に瀕するなかで、
動物園も自然環境の保全や廃棄物ゼロに取り組んでいます。
今回は、「日本一パンダが暮らす街」として一躍有名になった和歌山県白浜町の
「アドベンチャーワールド」を題材に、テーマパークにまつわるSDGsを紹介していきます。
世界が注目する「アドベンチャーワールド」ってどんな場所?
美しい白良浜や白浜温泉など関西屈指の観光スポットを擁する和歌山県白浜町。
そのなかでも、地元の観光産業を支える中心となっているのが
年間約110万人以上が来園する人気テーマパークアドベンチャーワールドです。
ここでは、繁殖が困難とされてきたジャイアントパンダの自然交配に成功。
民間が運営する動物園としては、驚きの繁殖成功率で世界中から脚光を浴びています。
2017年には希少動物の繁殖のために、近畿大学との産学連携をスタート。
2020年には、国内2事例目となるキングペンギンの人工授精にも成功し、
遺伝資源の保存技術開発にも積極的な取り組みを見せています。
アドベンチャーワールドが取り組むSDGsポイント
動物にも人にも地域にも優しいテーマパークづくりを目指す(株)アワーズ。
数あるSDGs取り組み事例の中からキーポイントを3点ピックアップします。
①パンダの餌には荒廃林を使用
荒廃林とは、植栽された後に間伐など人的な手入れや管理がままならない森林のこと。
同テーマパークでは、同じ関西圏の大阪府で採取された荒廃林の竹を
ジャイアントパンダの餌にすることで資源の有効活用。生物多様性や森林保全にも貢献しています。
②IoT技術で飼育効率や安全性を向上
また、飼育の安全性向上や効率化を目的として、パンダ施設へIoTの次世代技術を導入。
今まで人的に行っていた南京錠の施錠/解錠の電子化、施錠状態をログで記録する遠隔操作の”見える化”を実現。
施錠忘れや扉の閉め忘れによる飼育スタッフと動物との予期せぬ接触を回避させるなど
独自のセーフティー対策を強化することで動物園全体の安全確保につなげています。
③従業員に”働きがいある”労働環境を提供
人間らしい働き方を目指す「ディーセントワーク」も、持続可能な経済成長の大切な要素のひとつ。
性別や人種、年齢、国籍といった多様性を配慮しながら、短期間のジョブローテーション
1on1でのキャリアビジョンの構築、プライベートも充実させるアシスト制度など多数の仕組みで
社員の笑顔を創造するさまざまな社内制度を設置。
従業員満足度の向上や地域経済の発展にも大きく寄与しています。
ここでご紹介した内容はごく一部ですが、SDGsn観点からも未来のテーマパークのあり方や
存在意義を考えるきっかけを与えてくれる成功事例と言えるでしょう。
※画像出典
https://www.aws-s.com/facility/
https://www.ms-aws.com/news/detail.php?id=491
※参照リンク
https://www.aws-s.com/
https://www.aws-s.com/topics/detail?id=top1847