マイレビューNo. 23

SDGs×ビジネスアイデア読本 地宝論 地球を救う地域の知恵 田中 優

SDGsの開発目標は17、さまざまな分野があり、個人として企業として、何から始めればいいのか、どのようにすればいいのかというのは誰しもが思うことだと思います。地球のあらゆる問題に対して目を背けたくなるものも多い。
そして「どのようにすればいいのか」の知恵がなかなかでてこない。この時点で二の足を踏むことが多いのではないでしょうか。アイデアがでてもそれを発信し、実際に行動する、しないとでは雲泥の差もあります。そんな踏みとどまった状態を一蹴してくれそうな本が田中優さんの「地宝論 地球を救う地域の知恵」

田中さんは現在、「未来バンク事業組合」理事長、「ap bank」監事、「一般社団法人 天然住宅」代表、「自エネ組」相談役、以前は「日本国際ボランティアセンター」理事も務めるなど、その活動は、SDGsの開発目標すべてを網羅しているかのように多岐にわたっています。ご自身自ら「活動家」といっています。まえがきの一文にある

“知識は学歴でカバーできますが、知恵は難しい。地域の知恵から見直してみることが必要ではないでしょうか。これから日本で生きるための基本キーワードは「知恵」と、可能な限りの「地産地消」だと思います。よく言われるのは食べるものについてですが、お金やエネルギーにおいても同じことです。自活、自立できるような仕組みができれば、現代社会が抱える大きな問題のいくつかは、案外無理なく解決できると思うのです。”

また「社会を変えるのは学者や評論家ではありません。小さな市民のたった一歩の活動だと思うのです」と。

2011年発行の本で取り上げられている問題は、現状の仕組みと変わってきているのもあると思いますが、2020年の今でも取り組めることが書かれています。そして田中さんは知恵の出し方と実際に活動することを示してくれています。問題点がわかる数値化したデータに基づいて、どのような仕組みになっているから、こうすればいい。と、解決方法の導き出し方を教えてくれています。SDGsの開発目標は、「自然環境」「エネルギー」「平和」「お金」など項目がわけられてはいますが、循環すればすべて解決するようなことになるのではないかなと思います。地球全体の環境に関わる「13気候変動に具体的な対策を」につながっています。

この活動はSDGsのにあてはまらないんじゃないか。この活動はSDGsにあてはまっていることが多い。などと考えることなく、一人一人が活動家としていれば、自然とすべて解決する。そんな可能性を感じさせてくれるように思いました。そして、知恵を出すまでは難しいけど、知恵が出るときは楽しい。
可能性を信じられる一冊です。

編集部

TSUNAGOOD編集部です。サイト編集・運営を担当しています。

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