衣料と洗剤の選びかたでSDGsにつながる!?自然素材を着る、洗う

SDGsの「12.つくる責任 つかう責任」に関わる、モノづくりとモノ選び。
普段、日常でよく使っている「モノ」が何からできていて、どのように影響するのかは「知らない」ことが多いと思います。
そのひとつとして取り上げるのが「衣料」。衣料を購入するとき、どんな素材を選んでいるでしょうか?
素材の表示は確認せずに、デザイン、価格で選ぶ人が多いのではないでしょうか。国内で販売されている服や下着のほとんどは、「アクリル」「ポリエステル」「ナイロン」「ポリウレタン」といった合成繊維が使われています。。
マイクロプラスチック問題の深刻さを知る
1回の洗濯で衣類から流出するマイクロプラスチックは、ポリエステル製のフリース1枚あたり約190万本にも及ぶという研究結果があります。これらの微細な繊維は下水処理場でも完全には除去できず、河川を通じて海へと流れ込みます。
海洋に流出したマイクロプラスチックは魚介類の体内に蓄積され、最終的には私たちの食卓に戻ってきます。ある調査では、世界中で販売されている食塩の90%以上からマイクロプラスチックが検出されたと報告されています。つまり、合成繊維の衣類を選ぶことは、巡り巡って自分自身の健康リスクにもつながっているのです。
環境だけでなく身体にとっても「衣」選びは大事

私たち人間にとって「衣」が重要ということを示しているというのが「衣食住」という言葉。一番大事なので最初に「衣」の文字を使っているともいわれます。
確かに、赤ちゃんが誕生したらまず、「母乳」ではなく「おくるみ」でくるむことをしています。
また、薬を飲むという意味の「服用」「服薬」という語源は、服が薬のような役目があったからではないかといわれています。
身に着けるもので治療する事例として、時代劇や歌舞伎でみられる、病鉢巻(やまいはちまき)があります。解熱、解毒の薬効があるという紫草(ムラサキ科ムラサキ属の多年草)の根で染めた布を湿布のように頭にまいて、病状を軽減すると考えられていたそうです。
「衣料」が「医療」とも考えられます。
また、皮膚から有害性のある化学物質が吸収されることを「経皮毒」といわれますが、シャンプーや化粧品だけでなく、身に着けるものから化学物質を吸収することも容易に想像がつきます。そのため、合成繊維はマイクロプラスチックを体内に取り込むだけでなく皮膚からの健康リスクもあるといえるでしょう。
今日から始められる3つの選択

1. 素材表示を確認する習慣をつける 購入時には必ず素材表示をチェックし、綿、麻、ウール、シルクなどの天然繊維を優先的に選びましょう。特に肌に直接触れる下着やパジャマは、オーガニックコットンなど化学処理の少ない素材がおすすめです。
2. 洗濯方法を見直す 合成繊維の衣類を完全にゼロにするのは難しい場合、洗濯ネットを活用することでマイクロプラスチックの流出を最大80%削減できるという研究もあります。また、洗濯回数を減らすことも環境負荷の軽減につながります。
3. 洗剤を見直す 石油由来の合成界面活性剤を含む洗剤は、環境負荷が高く、残留した成分が皮膚トラブルの原因になることもあります。植物由来の成分や、生分解性の高い洗剤を選ぶことで、排水による環境汚染を大幅に減らせます。
環境にやさしければ人にもやさしい。おすすめの洗剤
衣服の素材選びと同じくらい重要なのが、日々使用する洗剤の見直しです。一般的な洗剤の多くは石油由来の合成界面活性剤を含み、環境負荷が高いだけでなく、衣類に残留して肌トラブルの原因になることもあります。
そこで注目したいのが、植物由来の成分を使用し、環境への影響を最小限に抑えた洗剤です。生分解性が高く、排水後も自然に還りやすい成分で作られているため、川や海への負担を大幅に削減できます。
特に敏感肌の方や、赤ちゃんの衣類を洗う際には、化学物質の残留が少ない植物由来の洗剤が安心です。洗浄力はしっかりありながら、素材本来の風合いを保ち、天然繊維の衣服とも相性が良いのが特徴です。
おすすめアイテム:環境にも肌にも優しい「ムリエレス」
そこでおすすめしたいのが、北欧エストニア発の「ムリエレス 自然派洗濯用液体石けん」です。この洗剤は、化学物質過敏症の子どもを守りたいという親の想いから生まれました。
ムリエレスの3つの特徴
1. 99.97%が天然素材 オリーブオイルをベースにした純石けん成分で作られており、天然の優れた洗浄力を持ちながら、肌への刺激が少ないのが特徴です。石油由来原料、合成界面活性剤、蛍光染料などは一切無添加です。
2. 確かな第三者認証 ビーガン認証とエコサート認証を取得しており、国際的な基準をクリアした安心・安全な品質が証明されています。また、エストニア国内のアレルギー・喘息にかかわる認証機関からも認証を受けています。
3. 生分解性で環境に優しい 洗濯後に水を流しても環境を汚さない生分解性を持ち、バルト海に隣接するエストニアの豊かな海を守るために開発されました。
無香料タイプなら、香りに敏感な方や赤ちゃんの衣類にも安心して使えます。洗浄力はしっかりありながら、天然繊維の風合いを損なわず、衣服を長持ちさせることにも貢献します。
毎日使うものだからこそ、環境と健康の両面から考えた選択が、持続可能な暮らしへの第一歩となります。
無添加の自然派洗濯洗剤、オーガニック洗剤「ムリエレス」商品詳細

長く愛用できる衣服選びを
ファストファッションの対極にあるのが、「1着を長く大切に着る」という考え方です。多少価格が高くても、天然素材で丁寧に作られた衣服は耐久性があり、結果的にはコストパフォーマンスも良好です。購入時には「3年後も着ているか」を自分に問いかけてみましょう。
また、古着やヴィンテージアイテムを活用することも、新たな資源を消費しないサステナブルな選択肢です。近年では、オンラインでも良質な古着を見つけやすくなっています。
身体にいい、自然の成分で染める衣服
身に着けるものと洗剤。これを自然素材に替えていくことが環境にも健康にもいいことにつながってきます。そして、これからの衣服として、自然素材を使用するだけでなく、昔の「病鉢巻」のように、特定の病に対して薬効のある成分を取り入れた衣服も増えるいいと思います。特に直接肌に触れるものは。みなさんは今日、何を着ますか?
(2025年10月加筆)














