マイピックアップNo. 447

配膳ロボットと人間との協動が照らす未来

みなさんこんにちは。

SDGsを経済の観点から捉えた記事を主にUPしています。eSです。

ファミリーレストランで”あぁかわいい!”とついつい声に出して言ってしまうそんな【配膳ロボット】が増えてきたと感じます。

それもそのはずで、すかいらーくグループでは2022年12月にはなんと2100店舗が導入したとされています。初導入からわずか1年弱で「ガスト」「しゃぶ葉」「バーミヤン」「ジョナサン」の主要4ブランドの7割に導入したことになる。

その2ヶ月後に行われた通期決算では56億の営業赤字に転落していることを発表し、極めて厳しい状況にあるがV字回復に向けた危機感がどこよりも強いことは疑いようもないことである。と谷真会長兼社長は述べていました。

配膳ロボットの導入は3000台にものぼりそのほとんどは”上げ膳”のみに使っているそうです。

“上げ膳=料理を出す”と”下げ膳=食後の皿を片付ける”に分かれていて、人は下げ膳を担当しているようで、仕事を配膳ロボットと人の役割をしっかり分けることにより、片付けにかかる時間が35%も短くなり、ピークタイムの回転率が向上し、来店数が2%〜7.5%UPと改善された。

コロナで大きな打撃を受け続けていた飲食業界にとって、この数字はとてもとても大きかったと思われます。

配膳ロボットの効果は回転率を上げるだけに留まらず、その裏では従業員の歩行を4割も減らしていた。

実はロボット導入の目的は従業員削減ではなく、効率化。

本来あるべき”サービス”の向上だとのこと。そのために注文はiPad.上げ膳は配膳ロボット.料金を払うのはキャッシュレスならばセルフレジ。

こういった一連の流れで運営は大変革がおき人材不足が深刻な問題となっている外食産業にも関わらず、重たいトレイを運ばなくてよくなったとこ、片付けることに専念できること現金のみを取り扱うレジだけの対応でよいことなどが理由により”65歳以上”の従業員を増やすことに繋がったそうです。これに伴いすかいらーくグループではパート、アルバイトの上限年齢を75歳、正社員の定年を65歳に延長し、ダイバーシティの働きやすい環境づくりにも直結していると評価されている。

フロア担当のスタッフを減らしているわけではないのでドリンクバーやトイレのチェック回数を増やせたり、ピークタイムへの準備の対応も早めにできるようになり、本来の目的であるお客様への満足度の向上にも繋がっている。

AI.chatGPTなどの登場により人の仕事が奪われる。と言われてきましたが、人がより人であるために”人にしかできないこと”に専念できるためにAIやDXの革新的なテクノロジーが存在すると思えてきます。

私の実体験ですが、友人とジョナサンを利用した時の話です。友人は氷が大好きでドリンクバーを頼むといつものようにドリンクを飲み干したあとに氷をバリバリと気持ちよさそうに音をたてながら噛み砕いていました。”私の好きなタイプの氷だ!”なんてよくわからない評価までしていました。

そこに若い男のフロアスタッフの子がそっとスプーンを持ってきてくれ「よかったら使ってください」と渡してくれました。そして、「あ。話聞こえてしまって…僕も氷好きなんです。スプーン使った方が食べやすいので…」と言って仕事に戻っていきました。

心がふわっと明るくもなりましたし、ここがアメリカならばチップを大いにはずんだであろう出来事でした。でも思ったことは、これが人間にしかできないことであり、人と人との関わりであり、働くかということは人を喜ばせることであり、そこにはマニュアルなどは存在しない。ということでした。配膳ロボットとの分業により本来働けない年齢層に雇用を生み出すことにつながり、ひいては人の心を満たすのは人であるという本来あるべき形に気付けることもできました。人にしかできない仕事とは…”思いやり”なのだと改めて感じれる、そんな配膳ロボットの大革命だと思いました。

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