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脱・化石燃料!使用済み食用油をバイオ燃料に
「地球温暖化が心配。」
「二酸化炭素の排出を減らしたい。」
「化石燃料の他にも使える燃料はある?」
地球温暖化や気候変動に関心があっても、個人として何ができるのか模索中の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、家庭や事業所から出る使用済み植物油から作られるバイオディーゼル(Bio Diesel Fuel。以下「BDF」)についてご紹介します。
BDFは、菜種油や食用油などから製造されるディーゼルエンジン用のバイオ燃料です。化石燃料の代わりとなるので、地球温暖化防止対策の一つとして期待されていますが、次のようなメリットとデメリットがあります。
BDFのメリット
- ディーゼルエンジンの車に、軽油と同じように使える。
- 硫黄分をほとんど含まず、硫黄酸化物(SOx)や黒煙の排出を削減できる。
- 廃食油を使えば、廃棄物のリサイクルとなり廃棄物削減になる。
- BDFを利用する分だけ化石燃料の使用を抑えられる。例えば100Lの軽油が不要になった場合、100L × 38.2MJ × 1/1000 × 0.0686 = 0.26で260kgの化石燃料由来のCO2が削減される。
BDFのデメリット
- 動物油が混ざると低温で固まりやすくなるため、植物由来の油しか使えない。
- 酸化しやすく長期保管できない。製造後1カ月以内での使用が推奨される。
- 同じ燃料供給速度では出力が5〜10%低下する。
市民を巻き込んで廃油を回収しBDFに作り変える事業は、カーボンニュートラル・廃棄物削減・環境教育・地域連携などを通して、SDGs達成に貢献します。関連する項目は、10項目(4・6・7・9・11・12・13・14・15・17)です。
バイオディーゼル燃料化施設は全国各地に100箇所以上あり、自治体主導や民間と自治体が連携した形で展開されています。ぜひ、お住まいの近くに回収拠点があるかどうか探してみてください。
近くに回収拠点がない場合は、全国どこへでも回収しに来てくれる民間企業もありますので、廃棄食用油が多く発生する事業者の方は検討の価値がありそうです。筆者の勤務先も「あぐりーんTOKYO」に廃油回収を依頼しており、調理後の油処理が楽になってSDGs達成にも貢献でき一石二鳥です。
BDFの輪がさらに普及し、脱化石燃料が実現することを願ってやみません。
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