ペットボトルキャップで命を救う身近な国際貢献の仕組み
世界では年間で約520万人の5歳未満の子どもが命を落としており、そのうち約3人に1人がワクチンを接種していれば助かった命と言われています。(出典:WHO資料/JCV公表データ)
これは1日に約4,000人、時間に換算すると20秒に1人の子どもが、予防可能な感染症によって亡くなっている計算になります。
そこで今回は、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」によるペットボトルキャップ回収を通じた支援や、その他の寄付活動についてご紹介します。
ペットボトルキャップ支援の仕組み
ペットボトルキャップ支援とは、回収したキャップをリサイクル素材として売却し、その利益を認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」へ寄付することで、発展途上国の子どもたちにワクチンを届ける取り組みです。回収業者によって対応エリアやキャップの買取単価、受領書の発行可否などが異なるため、事前に条件を確認しておくことが大切です。
進栄化成の支援モデル
例えば、東京都足立区にある進栄化成株式会社では、回収したペットボトルキャップを再資源化して「再生原料ペレット」を作り、プラスチック製造会社へ販売しています。その売上の一部がJCVへ寄付されており、キャップ約2.5kg(約1,000個)につき25円(=ポリオワクチン約1人分)の支援につながっています。(※買取単価や必要重量は業者や時期によって変動します)
ペットボトルキャップの寄付方法2選
キャップをワクチン支援に換えるルートには、大きく分けて以下の2つの方法があります。
リサイクル素材の売却益寄付
集めたキャップを回収事業者が引き取り、リサイクル素材として加工・販売した利益を事業者が直接JCVへ寄付する方法です。
回収業者からの売却金直接寄付
集めたキャップを回収業者に売却し、その売却代金を自分で(または事業者が代理で)JCVの口座へ直接寄付する方法です。
ペットボトルキャップが届くまでの流れ
集められたキャップが、実際に現地の子どもたちへワクチンとして届くまでのステップは次の通りです。
資金寄付
【STEP 1】上記のいずれかの方法で、キャップの売却益がJCVへ寄付されます。
世界のワクチン工場へ発注
【STEP 2】JCVがUNICEF(ユニセフ)と連携し、世界各地の認定工場へ必要なワクチンを発注します。
支援国への冷凍・冷蔵空輸
【STEP 3】製造されたワクチンは、品質を保つため徹底した温度管理(コールドチェーン)のもと、支援国へ空輸されます。
現地保管センターでの管理
【STEP 4】支援国に到着したワクチンは、現地の保管センターの専用冷蔵庫・冷凍庫で適切にストックされます。
予防接種会場での接種
【STEP 5】保管センターから各地の予防接種会場や医療巡回チームへ運ばれ、子どもたちへ安全に接種されます。
ペットボトルキャップ以外のJCV支援
JCVではキャップ回収だけでなく、日常生活や個人の状況に合わせた多様な支援アプローチを用意しています。
- 振込やカードでの金銭寄付:銀行振込やクレジットカード決済を使い、単発または継続的な募金を行えます。
- 遺産・相続財産での寄付:ご自身の遺産や相続した財産の一部を社会貢献として寄付する仕組みです。
- 募金箱の設置協力:店舗やオフィス、イベント会場などに専用の募金箱を設置して支援を呼びかけます。
- 支援付き商品・サービスの利用:購入金額の一部が寄付に回るコラボ商品やサービスを選択・利用します。
- 不用品を活用した寄付:読み終えた本やブランド品、不要になったハガキなどを査定・売却し、その買取額を寄付にあてる方法です。
昔はリサイクルできず燃えるゴミとして捨てるしかなかったボトルキャップを容器包装プラスチックとしてリサイクルに出せるようになったり、キャップの買取価格が下落している今、ペットボトルキャップによるワクチン支援が最善ではないのではないかという声もありますが、それでもまだまだ容器包装プラスチックのゴミ分別がない地域があったり、その分別があっても燃えるゴミとしてキャップを捨ててしまっている人は多くいるのではないでしょうか。
このペットボトルキャップ支援は、CO2排出による環境問題やワクチン支援について考えたり行動を起こすためのとてもいいきっかけになると思います。他のさまざまな支援活動も確認し、自分にとって最善の支援を選択していきたいと思いました。
ペットボトルキャップに関するQ&A
Q1:回収に出すキャップはどのような状態にすればよいですか?
A:軽く水洗いして乾かし、シールや汚れを取り除いてから提出してください。プラスチック以外の異物や汚れたキャップが混ざると、リサイクル処理の妨げや買取価格の低下につながるため、綺麗な状態で集めることが大切です。
Q2:どんな清涼飲料水のキャップでも寄付できますか?
A:清凉飲料水用のプラスチック製キャップ(PP素材)であれば基本的に回収対象です。ただし、金属製のキャップや醤油・調味料などのキャップは素材や構造が異なるため回収対象外となる場合があります。あらかじめ回収団体のルールをご確認ください。
Q3:個人で少量だけ集めた場合でも送ることができますか?
A:個人での郵送受け付けを行っている回収事業者もありますが、送料が自己負担になる場合、送料が寄付額を上回ってしまうことがあります。少量の場合は、近隣のスーパーや学校、自治体などの地域回収拠点へ持ち込むのがおすすめです。
日常の中で無理なくできるサステナブルな取り組みは、キャップ回収だけではありません。地球環境を守るためには「リサイクル」だけでなく、ごみ自体を減らす工夫(5R)も欠かせません。暮らしの中で無理なく始められるごみ削減のステップについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
☞3Rから5Rへ!ゴミを減らす5つの行動










