マイクロプラスチック問題とその影響は?今日からできる5つの対策

毎日の生活のなかで知らずに放出するマイクロプラスチック問題

マイクロプラスチックイメージ画像

朝の洗顔、メイク、お気に入りの服を洗濯する。何気ない日常のルーティンが、実は深刻な環境問題につながっているとしたら…?

実は毎日の生活に関わることで、マイクロプラスチックを環境中に放出しているものがあります。スクラブ洗顔料1回の使用で約10万個、合成繊維の服1回の洗濯で最大70万本ものマイクロプラスチック繊維が流出しているという衝撃的なデータがあります。この記事では、マイクロプラスチックの基礎知識から、あなたが今日から実践できる具体的な対策まで、分かりやすく解説します。

マイクロプラスチックとは?基礎から理解する

マイクロプラスチックの定義

マイクロプラスチックとは、5mm以下の微細なプラスチック粒子のことを指します。環境省によると、これらは「一次マイクロプラスチック」と「二次マイクロプラスチック」の2種類に分類されます。

一次マイクロプラスチックは、最初から小さなサイズで製造されたもので、スクラブ洗顔料やボディソープに含まれるマイクロビーズ、歯磨き粉の研磨剤などが該当します。二次マイクロプラスチックは、ペットボトルやビニール袋などの大きなプラスチック製品が紫外線や波の力で分解されて生まれるものです。

私たちの生活への影響

国連環境計画(UNEP)の報告によれば、マイクロプラスチックは既に世界中の海洋に広がっており、海洋生物の体内からも検出されています。さらに衝撃的なことに、人間の血液や肺組織からもマイクロプラスチックが発見されています。

私たちは知らず知らずのうちに、食事や飲料水を通じて週に約5g、クレジットカード1枚分のプラスチックを体内に取り込んでいるという研究結果も報告されています(参照:世界自然保護基金WWF)。健康への長期的影響はまだ研究段階ですが、ホルモンバランスへの影響や炎症反応の可能性が指摘されています。

化粧品に潜むマイクロプラスチック問題

化粧品に潜むマイクロプラスチック問題イメージ画像

あなたの化粧ポーチの中に潜む危険

多くの化粧品には、製品の質感向上や効果を高めるためにマイクロプラスチックが含まれています。特に注意が必要なのは以下の製品です。

スクラブ洗顔料やピーリング剤には、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)製のマイクロビーズが使用されていることがあります。これらは排水溝から下水処理場を通過し、最終的に海に流れ着きます。下水処理場では95%以上が捕捉されるものの、残りの数パーセントでも膨大な量が環境中に放出されているのです。

ファンデーションやアイシャドウなどのメイクアップ製品にも、ナイロンパウダーやアクリル樹脂などの合成ポリマーが含まれています。これらはクレンジングの際に洗い流され、化粧品由来のマイクロプラスチックとして環境に蓄積していきます。

化粧品選びで実践できる対策

環境に配慮した化粧品選びは、思っているよりも簡単です。成分表示を確認する習慣をつけましょう。避けるべき成分として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、アクリレーツなどがあります。

代わりに選びたいのは、天然由来のスクラブ成分を使用した製品です。こんにゃくスクラブ、クルミ殻、米ぬか、海塩、砂糖などの天然成分は、肌にも環境にも優しい選択肢です。

これらは角質を優しく落とすだけでなく、天然のミネラルを肌に与えてくれます。自然の恵みで肌を磨く感触は、化学素材にはない温かみと安心感をもたらしてくれます。

最近では「マイクロビーズフリー」「海洋に優しい」といった表示のある製品も増えていますので、積極的に選びましょう。

服と洗濯から流出するマイクロプラスチック

ファッションが環境に与える深刻な影響

あなたのクローゼットに並ぶ服の多くは、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維でできています。これらの服を洗濯するたびに、目に見えない微細な繊維が抜け落ち、排水として流れ出ています。

プリマス大学の研究によると、合成繊維の衣類を1回洗濯すると、最大70万本のマイクロファイバーが放出されます。フリース素材のジャケットは特に問題で、1回の洗濯で約190万本もの繊維が流出するというデータもあります。

洗濯時に実践できる具体的な対策

肌に優しく海も喜ぶ選択を。暮らしに溶け込む隠れプラスチックから卒業する心地よい新習慣_ランドリー

洗濯によるマイクロプラスチック流出を減らすための対策は、今日から実践できます。

洗濯回数の見直し:服は着るたびに洗う必要はありません。においや汚れがない限り、数回着用してから洗濯することで、繊維の脱落を大幅に減らせます。特にアウターやデニムは頻繁な洗濯が不要です。

洗濯方法の工夫:洗濯機の設定を見直しましょう。水量を多くする、洗濯時間を短くする、できるだけ低温で洗うことで、繊維への負担を減らせます。強い攪拌は繊維の脱落を促進するため、デリケートモードの活用がおすすめです。

マイクロファイバーキャッチャーの使用:洗濯ネットやマイクロファイバーキャッチャー(コーラボールやパタゴニアの「グッピーフレンド・ウォッシング・バッグ」)や、洗濯機の排水ホースに取り付けるフィルターを活用する方法があります。を使用することで、流出する繊維の最大80%をキャッチできます。これらの製品は繰り返し使用できるため、コストパフォーマンスも優れています。参照:パタゴニア 公式サイト

こうしたツールを使うことは、面倒な作業ではなく、「私は海を汚さない選択をしている」という自己肯定感を高める、クリエイティブな習慣になります。

服選びから始める対策

肌に優しく海も喜ぶ選択を。暮らしに溶け込む隠れプラスチックから卒業する心地よい新習慣_オーガニックコットン

新しい服を購入する際の選択も重要です。綿、麻、ウール、シルクなどの天然繊維を選ぶことで、マイクロプラスチック問題に貢献せずに済みます。天然繊維は生分解性があり、環境中で自然に分解されます。

  • オーガニックコットン: 農薬を使わず育てられた綿は、繊維が傷んでいないため、空気をたっぷり含んでふんわりと柔らか。

  • リネン(亜麻): 吸湿・速乾性に優れ、洗うほどに肌に馴染む独特の風合いは、大人の余裕を感じさせます。

  • ウール・カシミヤ: 天然の温度調節機能があり、冬は暖かく、実は夏も蒸れにくい。

これらの素材は、素肌が呼吸するのを助けてくれます。袖を通した瞬間に感じる、自然の安らぎ。それはプラスチック繊維では味わえない、究極のウェルビーイングです。

どうしても合成繊維の服が必要な場合は、高品質で長持ちするものを選びましょう。安価なファストファッションは繊維が抜けやすく、早く劣化するため、結果的に多くのマイクロプラスチックを放出します。

今日から始める5つの実践的対策リスト

肌に優しく海も喜ぶ選択を。暮らしに溶け込む隠れプラスチックから卒業する心地よい新習慣_選択

マイクロプラスチック問題への対策は、難しくありません。以下の5つのアクションを日常生活に取り入れてみてください。

  1. まず、化粧品の見直しです。現在使用している製品の成分表を確認し、マイクロビーズやプラスチックポリマーを含む製品から、天然成分ベースのものへ段階的に切り替えましょう。使い切ってから新しいものを購入することで、無駄も減らせます。
  2. 次に、洗濯習慣の改善です。マイクロファイバーキャッチャーを購入し、合成繊維の服を洗う際は必ず使用する習慣をつけましょう。洗濯回数を減らし、低温・短時間設定を心がけることも効果的です。
  3. 第三に、服の購入基準を変えることです。新しい服を買う前に「本当に必要か」を考え、購入する場合は天然繊維や高品質な製品を優先しましょう。既に持っている服を大切に長く着ることも、重要な対策です。
  4. 第四に、使い捨てプラスチックの削減です。マイクロプラスチックの多くは大型プラスチックの分解から生まれるため、ペットボトル、ビニール袋、使い捨て容器の使用を減らすことも間接的な対策になります。

最後に、情報を共有することです。この問題を友人や家族と共有し、一緒に取り組むことで、より大きな影響を生み出せます。SNSでの発信やエコな製品の口コミも、企業や社会を変える力になります。

コスパとは「価格」ではなく「人生をどれだけ豊かにするか」

肌に優しく海も喜ぶ選択を。暮らしに溶け込む隠れプラスチックから卒業する心地よい新習慣_老夫婦

サステナブルな選択を語る際、よく課題に上がるのが「価格」です。特に20代にとっては、天然素材やオーガニック製品は少し高価に感じるかもしれません。

しかし、ここでの視点の転換こそが、ウェルビーイングへの鍵となります。安価なものを使い捨てにするサイクルは、一見お得に見えますが、実は常に「買い直す手間」と「廃棄する罪悪感」を伴います。

対して、少し勇気を出して選んだ上質なオーガニックコットンのシャツはどうでしょうか。肌触りの良さに毎日癒され、適切なお手入れで何年も着続けられる。そのシャツを着るたびに感じる「良いものを選んでいる」という誇りは、数字では測れない心の豊かさをもたらします。

完璧を目指さない。まずは「お気に入り」から

20代なら、まずは一番長く肌に触れる下着や寝具から。 30〜40代なら、家族の健康を考えた洗剤やコスメから。 50代なら、次世代に美しい海を残すための質の高い一生モノから。

それぞれの世代が、自分のライフスタイルに合った「心地よさ」を入り口にすることで、サステナブルな波は自然に広がっていきます。

あなたの美しさと、地球の美しさを両立させる生活は、今日から始められます。未来の海と、未来の自分のために、最初の一歩を踏み出しましょう。


参考情報:

 

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編集部

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