大規模言語モデルの医療メリットそして環境デメリット
こんにちは。SDGsを経済的な観点から捉えていて記事をUPしています。eSです。
私ごとですが、海外の本格医療ドラマがとても好きでよく視聴しています。
救急外来に運ばれてくる患者を大きなカテゴリーで分けると、
①事故での怪我
②罹患している病の急変
③原因不明の患者であり、この中で③の患者に対して、今出ている症状から病名または原因を突き止めていく診断医のドラマは特に見応えがあります。
今日は私の趣味をつらつらと書き綴るわけではないのですが、今話題の生成AIが、すぐれた診断医をはるかに超越する役割を担うとするならば…の観点からレビューしていこうと思います。
東京駅内にある頭痛専門のクリニックでは生成AIの導入がされています。一重に頭痛といっても原因は様々だと言われています。どのタイプか見極めるには、今までは医師の経験や判断だったそうですが、今はAIが必要な情報を瞬時にまとめ、的を絞った質問をし、スムーズな診察が可能となっているようです。
AIの優れた点は人間には到底追いつけないIQ10000を超える頭脳。膨大な量の世界中の論文をデータとして保存し、適切な場所でそれを活用することができる点だと私は思います。
医師が論文すべてに目を通すのは時間もないでしょうし、さらにそれを忘れずに覚えておくことは不可能です。米オープンAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)曰く、米国の医療費は国内総生産(GDP)の2割近く(約5兆ドル=約700兆円)にのぼるので、創薬から診療まで医療のあらゆる部分をAIが、根本的に変える可能性がある。としており、さらにその経済効果は莫大だとも述べています。
AIと人間の共存、協力した成果の出し方は今後さらにものすごい角度で変化すると言われていますが、先述した頭痛専門のクリニックでは、AIに入力する要約文が完全でないと間違った診断を導いてしまうと、危惧しています。
患者さんが自分の頭痛を曖昧な表現で医師に伝えたり、昔から痛かったりやんだりを繰り返している…などと言った不自然すぎる表現で伝えたりもします。それをそのままAIに伝えてしまうと診断の手がかりが抜けているかもしれないし、重要なポイントを落としているかもしれない。
治療への正しいマッチングを導ければ、長年の頭痛の原因が見つかるかも知れません。先進国には先進国の医療がより問われている中、AIによる治療マッチングは今後さらに加速度的に進化発展していきそうだと思えてなりません。
では環境へのデメリットを見ていきたいと思います。グーグルが環境報告書2024年版を公表しました。
温室効果ガス排出量が19年に比べて48%も増加したことが分かりました。
原因は生成AI(人工知能)の訓練などで、データセンターの電力消費が増えたことによるものです。
AIの訓練には、大量のデータを読み込む必要があり、そのために大量の電力を消費します。
2019年の米マサチューセッツ工科大学の研究によると、大規模言語モデルの1つの訓練に伴うCO2排出量は、自動車5台分の製造から廃車に至るまでのCO2排出量に相当するというデータもあります。
AI利用は加速度的に進む中私たちへのプラスの影響があるのはもちろんですが、今後の環境への影響はどうなるのでしょうか。まだまだ課題も残ります。