SDGs投稿記事No. 38

統合報告書ってなにさ

新聞や雑誌等において、最近目にするようになってきた“統合報告書”。
皆さんも一度とは言わず、見かけたことがあると思われるが、
さて一体如何なるものなのでしょうか。
 
―何かいいこと書いてあるの?
 小難しくて、何書いてあるかわからんわ!
 自分の生活にとって、役に立つのかしら・・・
  などなど、いろいろ思いはおありだろう。
 
そもそも統合報告書とは?
国際的なフレームワークが定められたり、
日本証券取引所等が示すコーポレートガバナンスの要請があるなど、
様々な背景はあったりするのではあるけども、
簡単に言ってしまうと、
『自分たちは頑張ってます!』
『これからはこうやって頑張っていきます!』ということが書いてあります。
 
企業、特に上場企業は一年ごとに株主等の投資家に対し財務報告をします。
この時に作成されるのが有価証券報告書というもので、
基本的には、財務情報を中心として、それにまつわる説明がふんだんになされます。
 
上で言うところの『自分たちは頑張ってます!』の部分ですね。
財務情報で示されるということは、
一年間の企業活動の成果であり、過去の情報です。
 
これらに基づき投資家は引き続き投資をしていくのか、
はたまた投資を引き揚げていくのかの判断をしていたのですが、
企業活動がグローバル化することで、
どんどん経済環境が複雑化していきます。
 
すると「過去にこれだけ儲かっていたんだから、将来も大丈夫」とは言えなくなってしまい、
投資家は過去情報である財務情報だけでは投資がしづらくなってきていたところでした。
そこで登場するのが『これからこうやって頑張っていきます!』です。
 
上述の財務情報に加え、
非財務情報(人的資本や能力、ノウハウ、ブランド等)を併せ、
それらがどのように結びついていくのかを説明し、
今後の企業価値の創造・向上に対するストーリーを示すことで、
企業サイドは自身に対する信認に繋げ、
投資家サイドは将来に渡って持続的に成長する企業を選別するニーズに合致していきます。
 
この非財務情報という箇所に、
ESG(Environment 環境,Social 社会,Governance 企業統治)というのが関わってきますが、
ESGの話が混在するとわかりにくいので、別の機会にでも。
 
さておき、統合報告書とは、ざっくり言うと、
財務情報(過去)と非財務情報(現在)とを結びつけ、
目指すべき未来、到達するであろう将来を語るストーリーだということです。
 
「この企業はどのようにして頑張ろうとしているのか」
統合報告書を読んでみて、応援できると思えば、
投資家であれば応援の投資する、
消費者であれば応援の購入をする、
そういう行動が未来につながる我々のストーリーの序章なのかもしれません。
 
 
 
追伸
どの統合報告書を読むかについて、
日本経済新聞社企画の日経統合報告書アワードというものがありますので、
そこからチョイスしてみてもいいかもしれませんね。
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