食品ロス問題と野菜のうまみたっぷりの「ベジブロス」
日本では年間533万トンの食べられる食品が捨てられています。
企業によるSDGsの取り組みやSDGsの浸透により食品ロス量は減少傾向にありますが、まだまだロスの量は多く、1人当たり1年間で約41㎏、毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てている量と同じです。
また食品ロスの47%が家庭から出ているのをご存じですか?
各家庭から出る量を減らすだけでも食品ロス量の大きな減少につなげられるでしょう。
そのひとつの方法として「ベジブロス」をご紹介します。
ベジブロスって?SDGsとの関係
「ベジブロス」とは普段生ごみとして捨てている野菜の皮やヘタ、種を使ってつくるスープのことです。
生ごみはもちろん、捨てられたごみの多くはごみ焼却処理施設で燃やされます。
焼却時に排出される二酸化炭素が地球温暖化の原因のひとつ。捨てられるごみの量が減れば、必然的に燃やすごみの量は減り、二酸化炭素排出量も減少します。
ごみの量とSDGsは切っても切れない関係にあるのです。
ベジブロスを作るメリットと作り方
ベジブロスの作るメリットはごみを減らせるだけではありません。
ベジブロスは野菜の出汁が出るのでおいしく、さらに栄養価も高いことで注目されています。
フィトケミカルという植物の天然化学物質、抗酸化力の高い成分を含んでおり、
- 免疫力アップ
- アンチエイジング
などの嬉しい効果が期待できます。
ベジブロスの簡単な作り方
- 野菜くず:両手一杯分
- 水:1300ml
- 酒:小さじ1(お酒を入れることで野菜の旨味を引き出し、臭いを消してくれる)
- すべての材料を鍋に入れて火にかける
- 沸騰したら火を弱めて、20~30分ほど煮込む
- 火を止めて野菜をこす
ポイントは生から煮だすことです。
また野菜はできるだけ、無農薬・有機野菜を使うのがおすすめです。むずかしい場合は50℃のお湯に3~5分ほど浸し、泥や汚れを落としましょう。
粗熱をとって、冷蔵保存。3日ほどで使い切るようにしましょう。
苦みを出す→ゴーヤ・キャベツ・ブロッコリーは避け、玉ねぎやセロリの葉、人参の皮がおすすめです。色の違う野菜を使うことでフィトケミカルが倍増します。
まとめ
カレーやシチューミネストローネ・雑炊・リゾットに活用できるベジブロス。
おいしく食べられて、体にもいい。
さらに地球にもやさしいベジブロスを試してみてくださいね。
参照元:農林水産省 食品ロスとは
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/161227_4.html