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日本のフェアトレード市場動向と今後の課題

SDGsの取り組みの中で、フェアトレード(直訳:公正な取引)は、「目標1  貧困をなくそう」「目標2 飢餓をなくそう」「目標 3 全ての人に健康を福祉を」などを実現するために必要な取り組みです。

認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンの2021年12月の最新の国内・海外フェアトレード市場動向の発表によると、国内のフェアトレード認証製品の推定市場規模は前年と比べ、上昇傾向にあると発表しました。

日本でもコーヒーやチョコレートなどでは国際フェアトレードの認証ラベルのある商品が徐々に増えつつあり、認識している人も多いのではないでしょうか?

けれども、フェアトレード認証製品が高い支持率のあるスイスの一年あたりの購入金額を比べると、日本とは約108倍もの差がある結果となっています。

実際大手スーパーではまだまだフェアトレード商品が普及していないのが現状。今後も日本のフェアトレードへの意識の向上と市場流通の促進が大切となってくるでしょう。

参照:【国内海外フェアトレード市場動向】

日本で流通する3つのフェアトレード

現在、日本で流通するフェアトレードの種類には、大きく分けて以下の3つがあります。

1.国際フェアトレードで認定された製品を販売(認証マークあり)

出典:国際フェアトレード

国際フェアトレードの基準を満たした、「製品」に認証されるマーク。

例:コーヒー豆、チョコレート、コットンなどの製品にラベリングされる

2.WFTO フェアトレードで認定された団体として、事業を展開(認証マークあり)

出典:WFTO

WFTOの基準を満たした、

「製品」ではなく、主にフェアトレードの「団体」に認証されているマーク。

例:ピープルツリーの公式サイトにて認証マークを記載

3.その他のフェアトレード(認証マークなし)

・それぞれの企業・団体によって異なる基準でフェアトレードを実施。

・マークを発行しているところと、そうでないところもある。

消費者がフェアトレード製品を買うことへのメリットは、公正な価格を労働者に届けられるという点でしょう。フェアトレードに加入している労働者に安定した賃金を届けることで最低限の暮らし、教育を提供できるということは、SDGsの目標達成にもつながります。

しかしフェアトレードには法律がないため、団体によって自由に基準を決め「フェアトレード」の製品として販売することが可能となっており、全体としてのフェアトレードの基準があいまいになりやすいという点が問題となっています。

そのため、企業・団体の都合で自由に基準が決められてしまうので、プロモーションとして「フェアトレード」と謳っている場合もあるので注意が必要です。

けれども中には国際フェアトレードやWFTOよりも厳しい基準を満たし販売している団体もあるのも事実です。

大切なのは、「フェアトレード」というワードを過信せず、製品自体の基準や流通過程を把握し購入すること。一人一人の「消費者としての目」を養っていくことが大事と言えるでしょう。

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