SDGs投稿記事No. 842

サステナブル素材とは?オーガニックコットン・リサイクルポリエステル・テンセルを徹底解説

気候変動や海洋プラスチック問題など、環境への関心が高まる中で「サステナブルな暮らし」という言葉をよく耳にするようになりました。
その中でも、私たちの毎日に深く関わっているのが「素材の選び方」です。

ファッションや日用品を手に取るとき、実はその裏側に「環境にやさしい選択」が隠れていることをご存じですか?

特に注目されているのが オーガニックコットン、リサイクルポリエステル、テンセル(リヨセル) という3つの素材。
この記事では、3つのサステナブル素材それぞれの特徴やメリット、そして私たちが暮らしの中でどう取り入れられるかを詳しくご紹介します。

1. オーガニックコットンとは?

通常のコットンと何が違う?

私たちの生活に欠かせない、世界で最も多く使われている天然繊維がコットン(綿)です。
しかし、一般的なコットン栽培には大量の水や化学肥料・農薬が使われ、土壌や水質汚染、さらに農家の健康被害が問題視されています。

それに対し、オーガニックコットンは農薬や化学肥料を使わずに栽培されたコットン
オーガニック認証を受けるには、3年以上農薬などを使わない土地で栽培され、遺伝子組み換えではない種子から作られる必要があります。

メリット

  • 🌱 環境負荷を軽減:農薬や化学肥料による土壌・水質汚染を防ぐ。水の使用量も大幅に削減。

  • 👩‍🌾 生産者を守る:農薬の散布は、生産者の健康被害につながることも。オーガニックコットンの栽培は、働く人々の健康を守ることにもつながります。

  • 👕 肌にやさしい:柔らかい肌触りで、化学物質も使わないため敏感肌や赤ちゃんにも安心

暮らしでの取り入れ方

・Tシャツやパジャマ、下着など肌に直接触れる衣類
・ベビー用品(肌着やタオル)
・寝具(シーツや枕カバー)
「毎日使うものこそオーガニックに」という選び方ができます。


2. リサイクルポリエステルとは?

どんな素材?

ポリエステルは軽くて丈夫、シワになりにくいといった特徴から幅広く使われていますが、原料は石油由来。
新しく作れば作るほど資源を消費しCO₂排出も増え、廃棄後も自然分解されにくいという問題があります。

そこで登場したのが リサイクルポリエステル
ペットボトルや不要になった衣類を回収し再利用して、新たなポリエステル繊維として生まれ変わらせています。

メリット

  • 🌍 資源の有効活用:限りある石油資源の節約に。新しいポリエステルを生産するよりもエネルギー消費やCO2排出も削減。

  • ♻️ ごみを減らす:廃棄物を資源に変える「アップサイクル」

  • 👟 高い機能性:速乾性・耐久性に優れ、スポーツやアウトドアに最適

暮らしでの取り入れ方

・スポーツウェアやスニーカー
・アウトドア用品(リュックや寝袋)
・カジュアルウェア(Tシャツやフリースジャケット)
「環境に配慮しながらアクティブに動きたい人」にぴったりの素材です。


3. テンセル(リヨセル)とは?

自然由来の新世代の繊維

テンセルはオーストリアのレンチング社が開発した再生繊維のブランド名で、一般的には「リヨセル」とも呼ばれます。
原料は持続可能に管理された森からとれるユーカリなどの木材パルプ。製造過程では溶剤をほぼ100%リサイクルする「クローズドループ製法」が採用されていて排水がほとんど出ません。

メリット

  • 🍃 生分解性:使用後土に埋めると、わずか数ヶ月で分解。地球に還る素材として注目

  • 👗 なめらかで上品な質感:シルクのような手触り

  • 💧 吸湿性・放湿性が高い:汗を吸って乾きも早く、快適

暮らしでの取り入れ方

・ワンピースやブラウスなどのファッションアイテム
・ベッドリネンやタオルなどのインテリア用品
・スポーツウェア(吸湿性を生かせる)
「環境にやさしいのに上品で快適」というバランスが魅力です。


4. 各素材を使ったおすすめブランド紹介

🌱 オーガニックコットン

●People Tree(ピープルツリー)
フェアトレード×オーガニックで有名。Tシャツやワンピース、ベビー服まで幅広く展開。
●PACT(パクト)
アメリカ発のブランドで、オーガニックコットンの下着やパジャマが人気。シンプルで日常使いに◎。
●H&M Conscious Collection
大手ファストファッションの中でもオーガニックコットンを積極的に導入。手軽に取り入れたい人におすすめ。


♻️ リサイクルポリエステル

●Patagonia(パタゴニア)
ペットボトルを再利用したフリースやジャケットはサステナブル素材の代表格。
●adidas(アディダス)× Parley
海洋プラスチックをリサイクルしたスニーカーやウェアを展開。スポーツと環境を両立する取り組みが注目。
●UNIQLO(ユニクロ)
一部のダウンやフリースにリサイクル素材を採用。日常で気軽に手に取れるラインナップ。


🍃 テンセル(リヨセル)

●COS(コス)
ミニマルデザイン×サステナブル素材。テンセルを使ったシャツやワンピースは上品で人気。
●Stella McCartney(ステラ・マッカートニー)
高級ブランドの中でも環境配慮に徹底。テンセルなど植物由来素材を積極的に導入。
●無印良品
テンセル混の衣類や寝具を展開。普段使いしやすいシンプルなデザインで、生活に取り入れやすい。


まとめ

サステナブルな素材は、単なる“流行”ではありません。
毎日身に着けるものや使うものを選ぶときに、素材に少し意識を向けるだけで、環境に大きなインパクトを与えることができます。
しかも「環境にやさしい」だけでなく、着心地や機能性も優れているのが魅力です。

1.オーガニックコットン →「着心地の良さ」と「地球環境へのやさしさ」を両立できる素材
2.リサイクルポリエステル → 「ごみを資源に変える」循環型社会に欠かせない素材
3.テンセル → 「自然から生まれ自然に還る」環境負荷の少ない製造プロセスで、高い機能性を持つ次世代の繊維

さらに、それぞれを積極的に採用するブランドを知っておくことで、私たちの選択肢はぐっと広がります。

●People Tree や PACT → オーガニックコットンで肌にも環境にもやさしい
●Patagonia や adidas → リサイクルポリエステルでごみを資源に
●COS や 無印良品 → テンセルを日常生活に自然に取り入れられる

小さな選択が大きな未来をつくる。次にお買い物をするとき、ぜひ「素材」と「ブランド」に注目してみませんか?

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編集部

TSUNAGOOD編集部です。サイト編集・運営を担当しています。

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